「環境保護へ中止を」 石炭火力発電所建設計画巡り抗議

石炭火力発電所の建設中止を求めて抗議活動を行う市民団体など=横須賀市久里浜8丁目

 横須賀火力発電所跡地(横須賀市久里浜9丁目)で進められている石炭火力発電所の建設計画を巡り、計画を認めた国の「確定通知」の取り消しを求める訴訟を東京地裁に起こした市民団体などは26日、計画中止を求める抗議活動を跡地近くで行った。

 抗議活動には、近隣住民らでつくる市民団体「石炭火力を考える東京湾の会」を中心に約80人が参加。横断幕を掲げ、「NO NO COAL(石炭はいらない)」「黒い電気は買わないぞ」などと声を張り上げた。

 建設計画では、東京電力フュエル&パワーズと中部電力が出資する火力発電会社「JERA(ジェラ)」が、石油やガスを燃料とする複数の火力発電所を、2基で計130万キロワットの石炭火力発電所に建て替える予定で、2023年以降の稼働を目指している。市民団体によると、5月7日に基礎工事が始まり、8月1日には本工事が開始される予定という。

 これに対し、市民団体は今月28日から20カ国・地域首脳会議(G20大阪サミット)が開催されることもあり、抗議活動を計画した。

 市民団体に所属し、原告団代表を務める鈴木陸郎さん(77)は「G20で世界各国の注目も集まっている。計画を中止させ、環境を守るためにも一致団結したい」と話した。

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