両脚欠損の女性遺体、成人か 平塚の海岸

女性の遺体が発見された現場付近を調べる県警の捜査員=27日正午ごろ、平塚市高浜台

 27日午前8時25分ごろ、平塚市高浜台の海岸で、波打ち際にうつぶせで漂っている女性をランニング中の男性が発見し、近隣の海岸施設を通じて119番通報した。女性は両ももから先を欠損しており、病院に搬送されたが間もなく死亡が確認された。県警は、身元の確認を進めるとともに事件性の有無を調べている。

 捜査関係者によると、女性は成人とみられ、両脚ともほぼ同じ位置で太ももから下がなく、着衣もなかった。遺体はほとんど腐敗しておらず、死後それほど経過していないとみられる。両脚以外に目立った外傷は確認されていないといい、県警は28日にも司法解剖して死因を調べる。

 現場は、JR平塚駅から南に約1.5キロの海岸。

 両脚が欠損した女性の遺体が発見された平塚海岸。現場付近は全国大会も行われるビーチバレーの“聖地”として知られ、7月の海水浴シーズンを前に市民らは不安を募らせる。

 毎朝、サーフィンの練習をするという中学3年の男子生徒は「いい波が来やすい場所。いつもの場所でこんなことが起きるなんて」と困惑の表情を浮かべた。

 近くのバスケットボールコートを利用する男子高校生は「最近は物騒な事件が多いけど、身近に起きると怖い」と肩を震わせ、釣りに来ていた70代男性も「これから夏なのに平塚の海のイメージが悪くなるのでは」と心配そうに話していた。

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