〔熱低・台風3号〕岐阜県と高知県で突風による被害相次ぐ 各気象台の調査結果まとまる(6/27発生)

熱帯低気圧や台風3号の接近・通過により大気の状態が不安定となった影響で、27日、高知県と岐阜県で突風が相次いで発生し、被害が出ています。地元気象台の現地調査による突風の状況は以下の通りです。

【27日11:00頃 高知県芸西村・安芸市=特定に至らず(JEF1~0)】
27日11:00頃、高知県芸西村和食と安芸市で突風が発生し、農業用ハウスの鋼管の変形や住家の屋根瓦のめくれなどの被害が確認されました。
28日、高知地方気象台が現地調査を行いましたが、被害や痕跡の分布および聞き取り調査などからは突風をもたらした現象を特定できませんでした。芸西村の突風は風速約40m/sと推定、日本版改良藤田スケールでJEF1に該当、安芸市の突風は風速約35m/sと推定、日本版改良藤田スケールでJEF0に該当します。
なお、この突風の発生に先立ち、高知県には27日08:49から竜巻注意情報が発表されていました。

【27日14:40頃 岐阜県岐南町・岐阜市=竜巻(JEF0)】
27日14:40頃、岐阜県岐南町若宮地から岐阜市水海道にかけて突風が発生し、住家の屋根瓦のめくれやフェンスの一部損壊などの被害が確認されました。
28日、岐阜地方気象台が現地調査を行い、被害や痕跡が帯状に分布していたことなどから、この突風を竜巻と推定しました。この突風の強さは風速約35m/sと推定され、日本版改良藤田スケールでJEF0に該当します。
なお、この竜巻の目撃情報を受けて、岐阜地方気象台は27日15:52、岐阜県に竜巻注意情報を発表しています。

◆用語解説「日本版改良藤田スケール」
竜巻やダウンバーストなどの突風の強さを、建物などの被害状況から簡便に推定する風速の尺度。従来の藤田スケールに代わり、日本の建築物等の被害状況から推定する「日本版改良藤田スケール」が2016年4月から導入され、JEF0からJEF5までの6段階で表される。JEF0は風速25~38m/s(3秒平均)で、飛散物による窓ガラスの損壊、物置や自動販売機の移動・横転、園芸施設のビニルなどの剥離、樹木の枝折れといった被害がみられる。JEF1は風速39~52m/s(3秒平均)で、木造住宅の屋根ふき材の浮き上がりや剥離、軽自動車の横転や走行中の鉄道車両の転覆、鉄筋の入ったコンクリートブロック塀の倒壊といった被害がみられる。

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