米国で活躍イエローさん 長崎でユニークな壁画描く

イエローさんがインディーズアートクラブアンドギャラリーの外壁に描いた猫の妖怪の壁画=長崎市東古川町

 米国でバンドマンや絵描きとして活動する日本人、ピーランダー・イエロー(本名・日置健吾)さん(51)が描いたポップでユニークな壁画が、長崎市東古川町のインディーズアートクラブアンドギャラリーの外壁にお目見えした。イエローさんは「同年代のおじさんたちや何かしたいと思っている人たちに勇気を与えたいと思って描いた」と語った。
 兵庫県出身で米テキサス州オースティン在住。日本人3人のロックバンド「ピーランダーZ」のギターボーカルを務め、全米や欧州で通算1600本以上のライブを実施してきた。絵描きとしては、フードトレーラーのペイントを手掛けたり、米IT大手グーグルのオフィスの壁に絵を描いたりするなど、全米で壁画50作以上を制作している。
 イエローさんは日本で活動を広げる一環で、6月19~22日に来崎。インディーズアートクラブアンドギャラリーでライブペイントなどを実施した。縦約3メートル、横2メートルの壁画には、水彩ペンキで黄色い猫の妖怪をコミカルに表現。イエローさんは「妖怪が長崎のおいしいカステラを食べ過ぎた様子を描いてみた」といたずらっぽく笑った。
 見た目は奇抜なイエローさんだが、「面白いことをするために90%を準備に当てている。楽しいことは残りの10%」と熱く語る。「体力は落ちてきて、やってもやっても答えが出ないこともあるが、一歩踏み出して後悔することはない。考えたら何もできない。ぜひ人生を楽しんでほしい。絵がそう思わせる一助になれば」と力を込めた。

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