市政課題巡り舌戦スタート 厚木市議選告示、31人立候補

30日に告示された厚木市議選で、支援者を前に出陣式に臨む候補者=同日午前10時35分ごろ、同市内(画像の一部を修整しています)

 任期満了に伴う厚木市議選が30日告示され、7日間の選挙戦に突入した。定数28を争う候補者は1955年の市制施行後で最少の31人。長年にわたって市政を支えたベテラン市議らが去り、新人の立候補も伸び悩んだことなどから、少数激戦の様相を呈している。

 時折小雨がぱらついたこの日、届け出を終えた各候補者は早速、街頭などで気勢を上げた。

 「市庁舎移転、道路拡張などの宿題が残り、まだ志半ば。共にこれからの未来をつくる思いを有権者の皆さんに訴えていきたい」「前回よりも立候補者が少ない少数激戦で誰が落ちてもおかしくない。どうかご支援をいただきたい」

 全国的に進む少子高齢化や人口減少の課題を挙げ、「10年先、20年先の将来を子や孫にどう残していくか考えましょう」と呼び掛ける候補者もいた。

 今回の市議選は、6人が引退して21人になった現職に、前回より4人少ない新人9人、元職1人が挑む構図だ。ある現職の陣営関係者は「選挙に『絶対、大丈夫』はなく、1票たりとも油断なく再選に向けて声を掛け合い、票数でも結果を残そう」と組織の引き締めに躍起な姿を見せる。

 一方、新人候補の1人は立候補が低調だったことに懸念を示す。「挑む人が出てこないことには(論戦も)盛り上がらず、良くない。投票率もどうなるだろうか」と気をもんだ。

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