【愛川・受刑予定者逃走】容疑者を公務執行妨害罪で起訴 横浜地検

横浜地検

 保釈中に窃盗や覚せい剤取締法違反などの罪で実刑判決が確定し、横浜地検が収容しようとした無職の男の容疑者(43)=愛川町田代=が逃走した事件で、地検は3日、同容疑者を公務執行妨害の罪で起訴した。地検は認否について「刃物を持っている事実は認めている」としている。

 起訴状などによると、6月19日、同被告は収容のために愛川町の自宅を訪れた地検職員2人に「ふざけんな。早く出て行け」などと激高、包丁を左右に振り回して威嚇し公務を妨害した、とされる。

 同被告は職員らを振り切った後、近くの駐車場に止めてあった乗用車で逃走。地検は公務執行妨害の疑いで逮捕状を取り、県警も全国に指名手配した。逃走から4日後の同23日朝、横須賀市森崎4丁目の容疑者(38)=犯人蔵匿容疑で逮捕=のアパートに潜伏していたところを県警の捜査員が発見し、逮捕した。

 2人の尿からは覚醒剤の陽性反応が出たのに加え、県警と地検は2人の自宅から覚醒剤使用時に用いたとみられる注射器などを押収。覚醒剤を使用した疑いもあるとみて関連を調べている。

 また県警は、同被告が逃走中に自身をかくまうよう唆したとして、犯人蔵匿教唆の疑いで近く同被告を再逮捕する方針。

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