平塚でリトアニアのビール味わって 七夕まつり合わせ販売

5日から平塚市内の飲食店で販売されるリトアニアのビール

 2020年東京五輪・パラリンピックでリトアニア選手団の事前キャンプ地となっている平塚市の飲食店で今夏、同国のビールが味わえるようになる。4年に1度の祭典を前に、「ビール大国」ともいわれる欧州の小国の魅力を知ってもらおうと、市内の商業関係者が奔走し実現した。「湘南ひらつか七夕まつり」が開幕する5日に合わせて飲食店25店舗で扱うほか、まつり会場でも販売される。

 提供されるのは、1665年に設立したリトアニア最古のビール会社「グベルニヤ」のエールビール「タムスシス・エリス」。リトアニア語で黒ビールを意味し、苦みが弱く、甘みが強いのが特長という。

 バルト3国の一つの名産を扱う国内業者は少ないものの、リトアニアは知る人ぞ知るビール大国。その存在を知ってもらおうと、商業関係者でつくる「ひらつかリトアニア交流推進実行委員会」が昨年の七夕まつりの会場で初めて1千本を販売した。

 実行委サポート部の宝蔵寺賢部長は「リピーター客も多く大好評」と振り返る。昨年は酒類販売免許がなく、瓶のままの販売ができなかったが、今年は酒販免許を持つ市内企業「市川商事」が3千本を輸入。市内の飲食店でもビールを提供できるようになった。

 まつり初日の5日から飲食店で限定1千本で販売するほか、まつり会場でも2千本を用意。価格は店ごとに異なり、1本700円以上になる見込みという。

 また、まつり会場ではビール提供店を示したガイドマップ2千部を配り、観光客らにアピールする。市川商事の担当者は「東京五輪・パラリンピックがある来年が本番」と話し、今後は販売店舗の拡大などを図っていく。

 一方、扱う飲食店も盛り上げようと躍起だ。居酒屋「相州長屋湘南平塚店」(同市宝町)の内田潤店長は「ワイン代わりに飲むビールで、(昨年は)フルーティーな香りが女性に人気だった。和洋中の料理どれにでも合いそう」と太鼓判を押す。

 同店ではリトアニアビールに合う「おすすめメニュー」も紹介。内田店長は「それぞれの店の自慢のメニューと一緒に味わってほしい。平塚に1年間で最も多くの人が来るシーズンなので、リトアニアのホストタウンをPRする絶好のチャンス」と意気込んでいる。

 問い合わせは市オリンピック・パラリンピック推進課電話0463(20)8700。

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