写真甲子園に3年連続、横浜清陵高校 モノクロ愛で全国へ

写真甲子園に出場を決めた(左から)有働さん、伊藤さん、鈴木さんと池田教諭=県立横浜清陵高校

 高校生が写真の表現力を競い合う大会「写真甲子園」の南関東代表に、県立横浜清陵高(横浜市南区)が選ばれた。同校の出場は昨年の大会準優勝を含め3年連続で、本選は北海道を舞台に30日に開幕。伝統の「モノクロ愛」を胸に腕を磨き、「北海道の感動を伝えたい」と意気込む。

 代表はいずれも2年生の伊藤遼さん(17)、有働里奈さん(16)、鈴木愛理さん(16)。

 予選作品のタイトルは「マチカド」。地元を中心に横浜市内の商店街や横浜中華街、路地であいさつする人などをモノクロ写真8枚で切り取った。

 「昭和の景色をうまく捉えた」など、審査員からは記録性や表現力が高く評価された。まとめ役の伊藤さんは「先輩たちから引き継いでいるモノクロ写真。作品を仕上げるごとに達成感があるが、本戦出場は本当にうれしい」と喜ぶ。

 3人はいずれも高校入学後に写真を始めたが、数多くの撮影会への参加や作品展示を手伝う中で、情熱が増していった。6月16日に開かれた南関東ブロック大会では、プレゼンテーションの文章が適切な言葉を使っているかを事前に国語教諭に確認。暗記して臨み、念願の代表を勝ち取った。

 本選では全国から18校が東川町に集い、大雪山国立公園などを舞台に、テーマに沿って3日間にわたり、撮影、作品選定、公開審査を繰り返す。

 有働さんは「一枚一枚思いを込めて撮りたい」と話し、鈴木さんは「北海道の自然のパワーを、光や風などで写真に収めたい」と意気込む。伊藤さんも「『優勝を目指す』と宣言できるように本選まで練習を重ねたい」と本戦を見据えている。

 顧問の池田玲教諭(62)は「できることを悔いなく発揮してほしい。結果は後から付いてくる」とエールを送る。

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