「やすらぎの刻」に梅宮辰夫が出演!! 石坂浩二の亡父役で天国から降臨!

脚本家・倉本聰とテレビ朝日がタッグを組んだ、テレビ朝日開局60周年記念帯ドラマ劇場「やすらぎの刻~道」(月~金曜午後0:30)に、主人公・菊村栄(石坂浩二)の亡き父・栄一役として梅宮辰夫が出演する。

同作は芸能関係者向けの老人ホーム「やすらぎの郷」での人間模様と、名もない夫婦の一代記をつづる「道」という二つの世界を、1年間にわたって描く壮大な物語。そんな物語に、梅宮が出演する“あの世”との交流を描いたコミカルで不思議な世界の“第3のパート”が加わる。これによって、視聴者は複雑に絡み合った二つのパートを整理し、改めてドラマの流れを確認することができる。

ある日、コテージで執筆を続けていた菊村栄のもとに、亡き父・栄一が突如現れ栄に語りかける。「お前のドラマが天国で評判だ。今、視聴率ナンバー2だ! 確か先週は85%もいったぞ」と。驚く栄だったが、気になるナンバー1は?と尋ねると、ある意外なタイトルを告げる。さらに栄一は、忘れっぽい天国のメンバーのためにドラマのあらすじを最初から語ってくれと栄に頼む。こうして栄は、自身の身に起こった近年の出来事と、ドラマ「道」のこれまでの物語を振り返っていくことになる。

菊村の亡き父役を演じる梅宮と倉本氏とは、倉本氏が企画・原案・脚本を務めた名作ドラマ「前略おふくろ様」で、ベテランの板前役を演じて以来の間柄。第3のパートの初回収録当日、梅宮はどてら姿に身を包み、息子役を演じる石坂と丁々発止のやりとりを繰り広げた。天国の愚痴を吐露するセリフは威勢よく、一方で酒やタバコをねだるセリフなどはちゃめっ気たっぷりに演じ、まさに緩急自在な演技を披露した。

今回のオファーを受けた時の心境を梅宮は「倉本さんとは古い付き合いなので、正直言うと“やっぱり来たか!”と思いました(笑)。『やすらぎの郷』が始まった頃、家内がよく『あなたのところにオファーが来ないわね』と言っていて、『もう時代が違うからなぁ…』なんていう会話を夫婦で交わしていたんですよ。そしたら今回、依頼が来たでしょう!? そうか、やっぱり来たか!と思いました(笑)」とこちらもちゃめっ気を交えて答えた。

さらに「出演を決めたのは、やはり倉本作品だからこそ…という思いはもちろんありますね。倉本さんから頼まれたら、これは断れないなと感じましたから。彼とは『前略おふくろ様』の頃からの付き合いで、当時は“本読み”の後に“立ち稽古”があってそれから本番ですから、接触度が深かった。その分、当時の仲間たちとは厚い絆を感じているんです」と倉本氏との“絆”から出演を快諾したことを告白。

そして、台本を読んで「相変わらず倉本さんの書くセリフだなぁと感じましたね。彼の書くセリフは独特なんですよ。形容詞が最後についたりするから覚えにくいんです。わざと意地悪しているんじゃないかと勘繰りたくなるぐらい。それでいてきちんと覚えて演じないと怒るんですからね(笑)。しかし、この『やすらぎの刻~道』は1年間続く長い作品でしょう。しかも、描く世界が二つどころか三つに増えたということで、よくこんがらないな、さすが倉本聰だなと思いました」と衰えを知らない台本の仕上がりに舌を巻いた。

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