メッツが右腕・シンダーガードの放出に動く可能性

7月末に迫るトレード期限までに、メッツが先発右腕のノア・シンダーガードの放出に動く可能性が浮上した。関係者によると、メッツはシンダーガードに対するオファーを積極的に受け付けているわけではないものの、複数のチームからメッツのもとにシンダーガードのトレードに関する問い合わせが届いているという。もしメッツがシンダーガードを放出する場合、その対価はとてつもなくハイレベルなものになると思われるが、メッツの要求を満たすチームが現れれば、トレードが実現する可能性はゼロではないと見られている。

関係者の話によると、ブリュワーズはメッツの先発投手(シンダーガードとザック・ウィーラー)の獲得に興味を示しているチームの1つであるという。メッツは前半戦をリーグワースト2位の成績で終えており、トレード市場では売り手に回る可能性が高い。しかし、ウィーラーが今季終了後にフリーエージェントとなるのに対し、シンダーガードは2021年までメッツが保有可能なため、メッツのブロディ・バンワグネンGMはウィーラーの放出を最優先に考えることになるだろう。

ただし、今夏のトレード戦線で売り手に回るからといって、メッツが完全な再建に乗り出すわけではない。昨オフ中にロビンソン・カノーを獲得したように、メッツは基本的には「勝負モード」の状態にあり、シンダーガードを獲得する場合には、メジャーレベルの先発投手を少なくとも1人、対価に含める必要があるだろう。また、ウィーラーの動向はシンダーガードの去就に影響を与えないと考えられている。今季限りで契約が切れるウィーラーは、もともとメッツの長期計画には含まれていないからだ。

シンダーガード獲得に必要な対価としては、パイレーツからアストロズへ移籍したゲリット・コールやレイズからパイレーツに移籍したクリス・アーチャーのトレードが参考になるだろう。コールのトレードでパイレーツはジョー・マスグローブ、コリン・モランを含む4選手を獲得。一方、レイズはアーチャーのトレードでオースティン・メドウズ、タイラー・グラスナウを含む3選手を獲得している。いずれも先発ローテーションを担うレベルの投手とレギュラーの一角を占めるレベルの野手を含んでおり、シンダーガード獲得には大きな出血が伴うことは間違いなさそうだ。

© MLB Advanced Media, LP.