中1殺害事件1位に 市民の10大ニュース

 川崎市は22日、市民の投票で決める2015年の市10大ニュースを発表した。1位には1221票を集め、多摩川河川敷で中学生が刺殺された事件が選ばれた。

 同事件は、2月20日未明に川崎区港町の多摩川河川敷で13歳の市立中学1年生の男子生徒が首をカッターナイフで複数回刺され、殺された。少年3人が殺人容疑で逮捕された。

 福田紀彦市長は同日の会見で、「このニュースを決して忘れてはならないという市民の思いが強く反映された結果と考える」と受け止めた。その上で「このような痛ましい事件が二度と繰り返されることがないように再発防止に向けた取り組みを強化したい」と述べた。

 2位には、1956年開業から川崎駅東口の顔として長く親しまれてきた、さいか屋川崎店の閉店(954票)が入った。3位は、最終的に11人が亡くなった「川崎区日進町の簡易宿泊所火災」(737票)と続いた。

 福田市長は「中学生死亡事件や簡易宿泊所火災と、子どもと高齢者の命を考えさせられた一年。悲しい出来事が起きたこの年をしっかり受け止めたい」と語った。

 一方、市として力を注いで達成した保育所の待機児童解消は9位どまり。福田市長は「私をはじめ職員一丸となって取り組んで成果を出した。もう少し評価されても良かったと思う」と感想を述べた。■川崎市10大ニュース■(1)多摩川河川敷での中学生死亡事件(2)さいか屋川崎店が閉店(3)川崎区日進町の簡易宿泊所火災(4)大久保選手、史上初Jリーグ3年連続の得点王(5)川崎アゼリアがリニューアルオープン(6)市の人口が政令指定都市で京都市を抜いて7位に(7)川崎富士見球技場、等々力陸上競技場のメーンスタンドが完成(8)JR南武支線の新駅名が「小田栄駅」に決定(9)保育所待機児童数がゼロに(10)カワサキハロウィンが今年も大盛況

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