県議会閉会で議員 選挙モード加速 「昼夜を問わず駆け回る」 「問題は天気」とそわそわ

県議会が閉会し、慌ただしく議場を後にする県議ら=県議会議場

 参院選が中盤に入る中、定例県議会が10日、閉会した。議会中で長崎選挙区(改選数1)候補者の応援や比例票取り込みの動きが時間的に制約されていた県議らは、「ようやく参院選に専念できる」と選挙モードを加速。議場を後にすると、携帯電話を片手にスケジュール帳とにらめっこしたり、慌ただしく自身の地元に駆け戻ったりとフル回転を始めた。
 「これから県連に詰める」。自民県連選対本部長代行の外間雅広県議はこう表情を引き締めた。自身の地元は佐世保市だが、自民現職、古賀友一郎候補(51)の再選に向け、選挙が終わるまでは県連がある長崎市内のホテルに寝泊まりし、万全の体制で臨むという。
 自民の山下博史県議も「地元で候補者の個人演説会の準備や動員を徹底したい」とエンジン全開。無所属の小林克敏議員は古賀候補のスケジュールに合わせ、同候補を招く県政報告会を同日夜、地元の大村市内で開くことを急きょ決定。準備のため、慌ただしく大村へと駆け戻った。公明の川崎祥司県議は党が推薦する古賀候補の支援や、公明の比例票上積みに向け、「昼夜を問わず駆け回りたい」と鼻息荒く支持者回りに奔走していた。
 野党が一本化した国民民主新人、白川鮎美候補(39)を支援する県議らも、議会閉会を受けてせわしなく動いた。国民の山口初實県議は傘マークが並んだ週間天気予報を眺めながら「地元諫早の集会は屋外でやる予定。問題は天気。困るなあ」とそわそわ。立憲民主の赤木幸仁県議のスケジュールは、白川候補の応援と、立民の比例での支持拡大に向けた予定がぎっしり書き込まれている。「家に帰れない日もあるし、妻に寂しい思いをさせている」と複雑な表情を浮かべた。
 社民の坂本浩県議は党県連幹事長になって初めて臨む国政選挙。「政党要件を懸けた戦い。(比例票の取り込みに)遅れを取り戻さないと」と口元を引き締めた。野党共闘に手応えを感じているという共産の堀江ひとみ県議は「明日は日帰りで五島を回ってくる」と安倍1強体制の打破へ決意を新たにしていた。

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