「太陽の塔」模型も 開館20年で岡本太郎記念展

岡本太郎の代表作「明日の神話」(部分)1968年、油彩

 10月に開館20周年を迎える岡本太郎美術館(川崎市多摩区)は今月13日から来年1月にかけ、過去60回の企画展を振り返る記念展を前後期に分けて開催する。

 前期展「岡本太郎・縄文から現代へ」は今月13日~10月14日に開く。代表作となる「明日の神話」などの絵画作品や、「太陽の塔」(習作模型)などの彫刻作品、版画、ドローイング、レリーフといった作品を一堂に並べる。

 フランスで民俗学を学んだ岡本は縄文土器に魅了され、国内外でフィールドワークを実践。その際に岡本自身が撮影した縄文土器の写真をはじめ、パプアニューギニア、アマゾン、韓国の民族資料を紹介し、岡本の足跡を振り返る。横尾忠則や北大路魯山人ら岡本と関わりのあった作家の作品も展示する。

 10月25日の記念式典を挟み、後期展「芸術と社会・現代の作家たち」へと移行する。震災などの社会的な事象が芸術へ与えた影響を考察した「震災・記憶・芸術」や「ゴジラの時代」といった過去の企画展を振り返る。毎年開催の公募展「岡本太郎現代芸術賞」の受賞作品も展示し、次世代の作家を支援する同美術館の活動を紹介する。

 問い合わせは、同館電話044(900)9898。

© 株式会社神奈川新聞社