織田信長も 日本画多彩191点 春の院展 横浜

個性豊かな作品が並ぶ会場=そごう美術館

 横浜出身の美術家、岡倉天心らが1898年に創設した日本画の研究団体、日本美術院による公募展「第74回春の院展」が12日、横浜駅東口のそごう美術館で始まった。21日まで。神奈川新聞社などの主催。

 同院の同人作家作品37点をはじめ、受賞作品や県内ゆかりの作家の作品など計191点が並ぶ。

 春の院展は「日本美術院小品展覧会」として1945年に始まった。規定により作品のサイズが小さく、新人にも取り組みやすいため、実験的な作品が多い。

 縦長の画面を生かして構図を工夫した作品も多く、同人の伊藤髟耳(ほうじ)さん(81)=横浜市泉区=は、織田信長のさっそうとした立ち姿を色彩豊かに描いている。

 同市中区の小槻レイさん(83)は「好きな作家さんがいるので、毎回楽しみに見に来ている。小ぶりなのでたくさん並び、いろいろな作品を見られるのがいい」と話し、熱心に鑑賞していた。

 一般800円、高校・大学生600円、中学生以下無料。13日午後2時から井手康人さん、21日午後2時から宮北千織さんによる同人作家のギャラリートークが行われる。問い合わせは同館電話045(465)5515。

© 株式会社神奈川新聞社