【リールマニアが解説】ダイワ・シマノそれぞれのギアの特性とは!? 普段何気なく使っているリール。その心臓に想いを馳せたことはありますか?釣りしている最中は常にギアのことを想い続けているリールマニアがダイワ・シマノのギアの特性を徹底解説!

リールの心臓「ギア」

普段釣りをしているときに、何気なく巻いているリール。ところが、ギアはその間絶えず動いています。

そこで今回は、常にギアのことを想って釣りをしているリールマニアが、ダイワ・シマノのギアの特性について詳しく解説します!

眠くなるかもしれせんが最後までついてきてください。テストに出るので……(?)

ダイワのすごいギア2選!

マシンカットデジギア

冷間鍛造という技術でプレス加工をしてから、さらに表面を切削加工によって整えたギアで、ダイワの中上位機種を支えています。

ルビアス・セオリー以上の価格帯のリールに採用されており、マシンカットデジギアが搭載されているか否かで巻き心地が劇的に変わります。

初動の軽い巻き心地を求める方には、ぜひマシンカットデジギア搭載リールをオススメします。

ちなみに、マシンカットデジギアを採用していた12ルビアスは、筆者をリールマニアへと変貌させたリールなのです。要するに、それだけ素晴らしいってこと!

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ハイパーデジギア

「伝説の技術」といっても過言はないハイパーデジギア。しかし、現行のリールで搭載されているのはモアザンやソルティガなどの数機種だけで、聞き覚えの無い人も多いでしょう。

ギアの作り方はマシンカットデジギアと大きく異なりませんが、常識を覆すほど強くて硬いC6191という素材を用いており、耐久性と巻き上げ力に長けるのです。

超高精度で加工されているために、コストが高いのと、非常に高い組み付け精度が求められることがネックですが、馴染んだ時の巻き心地は天下一品!

コストと手間がかかるからか搭載機種が少なくなってきていますが、リールマニア的にはハイパーデジギアの復権を祈るばっかりです。

旧セルテート・イグジストにラインナップされた「ハイパーカスタム」は、中古市場で高額で取引されていました。

シマノのギアは2本柱!

ハガネギア

お馴染みハガネギア。大々的にアピールされていることもあり、「使ったことあるよ〜」という方も多いのではないでしょうか。

ハガネギアの凄さは、切削をせずにプレスだけで成形されていること。冷間鍛造技術を用いて200トンの力をかけて金属の塊をプレスします。

軽自動車の車重が大体1トンなので、それら200台分の力でギュッと押しつぶすわけです。

金属の組織が寸断されずに高密度化するうえ、切削行程が減るのでコストパフォーマンスにも優れ、まさに“いいことだらけ”。

滑らかな巻き心地と耐久性を両立したシマノ製スピニングリールの根幹を支えているのです。

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マイクロモジュールギア

ベイトリールに先行搭載され、スピニングリールでは14ステラから採用されました。ギアの歯面が従来のギアよりも圧倒的に細かいのが特徴です。

ギア同士が密に噛み合うために駆動力のロスが少なく、滑らかでパワフル、そして感度にも優れます。

現在ではマイクロモジュールギア2に進化し、18ステラと19ヴァンキッシュに搭載されました。

14ステラユーザーの編集部しみけんは18ステラを使った際に「(巻き心地とパワーが)雲泥の差やわ」と漏らしたようです。

中価格帯の19ストラディックにも搭載されており、今後はハガネギアの様に下位モデルにも普及していくだろうとリールマニアは予想しています。

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リールの「巻く」を支える重要技術!

いかがでしたでしょうか。今回もやや暴走気味なリールマニアでしたが、リールに使われている技術について魅力がお伝えできていたら嬉しいです。

釣りに行く時、釣具屋さんでリールを回す時、こんなに凄い技術が使われているんだ……と、想いを馳せてみてはいかがでしょうか。

筆者の紹介

佐藤稜真

某リールチューンメーカー在籍時、全国のイベントで年間100台以上のリールをメンテナンスしていた経験を持つ。

中学生の頃からカタログのスペックを暗記するほどのリール好き。関東のフィールドでのエリアトラウト・シーバスフィッシングをメインにしている。

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