昭和のお米屋さん体験 児童17人、藤沢の蔵まえギャラリー

一合升で販売する米を量る児童=藤沢市内

 1931(昭和6)年に建てられた米穀店の建物で当時の商売を体験するイベント「昔の商家を体験!~そしてお米屋さんになってみよう」が13日、藤沢市藤沢の蔵まえギャラリーで開かれ、市内の小学校に通う児童17人が参加した。藤沢の歴史的建造物の保存・活用に取り組む「湘南藤沢文化ネットワーク」と同市の主催。

 同ギャラリーは2006年から、旧榎本米穀店の母屋と内蔵を借りて運営。多様なアート作品などを発信している。

 体験イベントでは、児童が店の看板や商品のキャッチコピー、包みを作成。小上がりに米、駄菓子、お皿の3点を並べ、買い手、売り手に分かれ、モノの売り買いを再現した。米を一合升に入れて2合分を袋詰めして手渡すなど、昭和初期の米穀店の雰囲気を味わった。

 商家体験に先立って、同ネットワークのメンバーが旧榎本米穀店の建物の構造を説明した。同ギャラリーの佐野晴美代表は「古い建物はただ保存するだけでなく、使ってみて初めて良さが分かる。子どもたちが歴史的建造物の活用に関心を持つきっかけになれば」と話している。 

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