在京県人ら3000人超声援 都市対抗野球

宮崎梅田学園の得点で盛り上がる応援席。スティックバルーンなどを手に選手を後押しした=14日午後、東京ドーム

 東京ドームで14日あった社会人野球の第90回都市対抗大会に県勢として初出場した宮崎梅田学園(宮崎市)は、悲願の全国1勝にあと一歩及ばなかった。一塁側スタンドには家族や在京の県出身者ら3千人以上が陣取り、声援で後押し。逆転勝利に向け粘りを見せた選手たちを「よくやった」「感動した」とたたえた。
 一塁側スタンドは、チームカラーに合わせて赤いTシャツを着た人や、応援用のスティックバルーンなどで真っ赤に。都市対抗大会名物の応援合戦では、自前の応援団に加え、試合途中に「ひょっとこ踊り」も登場。明治大のチアリーディング部やブラスバンド部も参加して盛り上げた。
 序盤はリードされたが四回に2点を返すと、応援席は一気に喜びを爆発させた。六回には堤喜昭選手のソロホームランが飛び出し、ボルテージは最高潮に。父昭典さん(60)=佐賀県小城市=は「ずっと勝てないときを見てきたので感激した」と興奮気味。
 在京県人会の藤田洋一会長(77)=東京都練馬区=も「東京の宮崎県人にとっては、都市対抗に宮崎のチームが出て夢のよう。これだけいい試合をやってくれて感動している」と声を弾ませた。
 追い上げムードに「逆転するぞ」と声を枯らしたが、1点差のまま試合終了。応援に感謝する選手たちに拍手を送り、健闘をねぎらっていた。
 「これだけ多くの方に応援に来てもらったので、勝ってほしかった」と梅田学園の梅田條尾(じょうび)社長(67)。「この経験を生かしてもっと頑張る」と気持ちを新たにしていた。

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