【今週の日本の卓球】許昕がワールドツアー3連覇 オーストラリアOP 全日程終了

写真:優勝した許昕(シュシン・中国・写真左)と孫穎莎(スンインシャ・中国・写真右)/提供:ittfworld

7月9日から14日にかけて、ITTFワールドツアープラチナ・オーストラリアオープンが開催され、男女シングルス、男女ダブルス、混合ダブルスの計5種目が行われた。

今大会では、日本男子は、単複全試合で本戦1回戦までに、全員が姿を消す残念な結果に終わった。一方で、日本女子では石川佳純(7月世界ランキング6位・全農)と伊藤美誠(同7位・スターツ)がベスト4に進出するなど目覚ましい結果を収めた。

男子試合結果

写真:ワールドツアー3連覇を達成した許昕(中国)/提供:ittfworld

男子シングルスの優勝は許昕(シュシン・同1位・中国)で6月のジャパンオープンからワールドツアーを3連覇したことになる。また王楚欽(ワンチューチン・同71位・中国)は絶対王者・馬龍(マロン・同5位・中国)を破って準優勝となった。

張本智和(同4位・木下グループ)は、韓国オープンで敗れた王楚欽と再戦。韓国オープンでは我慢強いプレーで食らいついたが、今回はストレートで敗れた。

また、丹羽孝希(同12位・スヴェンソン)は、ジャパンオープン準優勝の林昀儒(同16位・チャイニーズタイペイ)と対戦した。似たプレースタイル同士での戦いになったが、パワーで林に押し切られる結果となった。水谷隼(同13位・木下グループ)はジョナサン・グロート(同26位・デンマーク)に奮闘むなしく、悔しい敗戦を喫した。

ダブルスの優勝は韓国のエースペア・鄭栄植(チョンヨンシク・同20位)/李尚洙(イサンス・同14位)。馬龍/林高遠(リンガオユエン・同2位)の中国ペアが準優勝を飾った。

17歳の高校生ペア・戸上隼輔(同175位・野田学園)/宇田幸矢(同99位・JOCエリートアカデミー/大原学園)は敗れはしたが、準優勝の中国ペアをフルセットまで追い詰めた。張本智和/丹羽孝希は、ドイツのパトリック・フランチスカ(同17位)/リチャード・ワルザー(同36位)に敗れた。

女子試合結果

写真:陳夢(チェンムン・中国)を破り、自信をつけた石川佳純(全農)/提供:ittfworld

シングルスの優勝は、孫穎莎(スンインシャ・同11位・中国)、準優勝は丁寧(ディンニン・同3位・中国)となった。

石川佳純が、第1シードの陳夢(チェンムン・同1位・中国)にゲームカウント1-3からの大逆転勝利を収めた。優勝した孫穎莎には敗れたものの、価値あるベスト4となった。また、伊藤美誠は平野美宇(同9位・日本生命)を破ると、その後、早田ひな(同39位・日本生命)ら3人の日本人選手を破った李佳燚(リージャーイー・同139位・中国)を破ってベスト4入り。準決勝ではリオ五輪優勝の丁寧に逆転負けを喫したが、安定した成績を残している。

ダブルスは、中国の陳夢/王曼昱(ワンマンユ・同5位)が優勝。準優勝は韓国の田志希(チョンジヒ・同18位)/梁夏銀(ヤンハウン・同92位)となった。

平野美宇/芝田沙季(同15位・ミキハウス)は準々決勝で、長﨑美柚(同41位・JOCエリートアカデミー/大原学園)/木原美悠(同66位・JOCエリートアカデミー)は準決勝で、優勝した中国ペアに敗れて、それぞれベスト8、ベスト4となった。

混合ダブルス試合結果

写真:左から伊藤美誠(スターツ),水谷隼(木下グループ),黄鎮廷(ウォンチュンティン・中国香港),杜凱琹(ドーホイキン・中国香港)/提供:ittfworld

優勝は、黄鎮廷(ウォンチュンティン・同18位)/杜凱琹(ドーホイキン・同12位)の中国香港ペア。日本の水谷隼/伊藤美誠ペアは準優勝となった。決勝戦の後、水谷はこの結果にまだ満足していない旨のコメントを残した。先日の韓国オープンで初めてワールドツアーに出場し、2大会目である今大会で準優勝を飾っており、東京五輪を見据えても有力なペアとなりそうだ。

文:ラリーズ編集部

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