＜横浜商14-2茅ケ崎西浜＞ 茅ケ崎西浜ナインは五回、14点を追っていた。ラストチャンスに懸けて、主将紅葉らの3連打などで2点を返す。ベンチの久保、応援席の地主園のマネジャー2人の頬は涙が伝っていた。
久保と地主園は小学校からの親友。マネジャー不在で困っていると聞いた昨春、野球部に加わったがその夏は1勝もできなかった。新チームが始まった時、同期の紅葉からは「来年は絶対に2人ともベンチに入れるよう、赤丸いっぱいのスコアを書けるようにする」と約束されていた。
その言葉通り、今夏は2勝して、ともにベンチで勝利を支えることができた。「みんなが最後まで一つになって戦えるように」（久保）と、大会直前まで「一心」と描いた折り鶴を完成させた成果でもあったろう。「一緒に頑張れて良かった。一生忘れられない思い出です」と地主園。最後の2点こそ、2人に感謝するナインからの真夏の贈り物だった。
