子供と一緒に楽しめる!夏休みは2~3時間で行ける親子ハイキングでLet’s 避暑 全国のパパママのみなさん、子どもと夏休みのお出かけ予定はもうたてましたか?暑い夏を涼やかに過ごすには、都会を離れ標高の高いところへ向かうのが1番。「親子登山」で爽やかに自然を満喫しましょう。そこで、登山デビューにぴったりの未就学児でも登れる山から、小学生に挑戦してほしい山など年齢別におすすめの山をご紹介します!

暑さから逃げちゃおう!夏休みは親子登山がおすすめ

子どもの夏休み、登山してみたいけど「登山経験ないし、暑いのに山に登るなんてムリ!」って思っていませんか?実は、初心者でも場所さえ選べば、楽しく気持のいい登山ができるんです。そのためには、登る山選びが重要。標高の高い避暑地を選んで登れば、親子で楽しい夏の思い出ができますよ。

山選びが重要!涼しく親子登山する時のコツ

親子で涼しく登山を楽しむには、登る山選びが重要です。一般的に、標高が1,000m上がると気温は約6℃下がると言われています。まずは標高の高い山を選びましょう。そして、緊急時に備え山小屋など他の人がいるコースをチョイス。途中で歩けなくなったりすることも考え、できればエスケープルートがある方が望ましいでしょう。また、下山後に子どもと楽しめる観光スポットのある避暑地エリアで登山すれば、観光も楽しめて2倍楽しい思い出ができますよ。

ここは要注意!子どもと登山する際に気をつけたいこと

観光地から近く、気軽に訪れることのできる山であっても、登山には変わりありません。服装などは専用のものでなくとも、スポーツウェア(コットン100%はNG)で代用したり、靴下だけは登山用のものを用意するなど少し工夫するだけで、より快適に山を楽しめます。ここでは、登山の際に、大人も子どもも気をつけたい共通ポイントや年齢別に注意したい点を紹介します。

まず知っておきたい、登山で気をつけたい6つのこと

①登山コース選びとコースタイム
年齢だけでなく子供の性質や体力に合わせて山の難易度を選びましょう。コースタイムは一般(大人)の1.5倍以上で計算し、時間に余裕のある行程に。
②エネルギーと水分の摂り方
こまめにエネルギーと水分補給をし熱中症に注意しましょう。水などよりも、薄めたスポーツ飲料などの方が効果的。また、いつもは禁止しているかもしれない飴など糖分の多いオヤツも、山では優秀な行動食。子どものモチベーションアップにも一役買ってくれるので、多目に持っていくのが◎。

③休憩の取り方
疲れていなくても、20分に1回くらいは5分程度の休憩を取りペース配分に気をつけましょう。

④山の歩き方やマナー
登山道では、落石は思わぬ事故につながりかねません。石を蹴り飛ばさないよう注意が必要です。また、どんどん先に行きたがる場合でも、1人行動は絶対に避け、必ず一緒に歩くことが鉄則です。

⑤天気チェック
山の天候は変わり易いもの。必ず事前にチェックし、雨具などを携行しましょう。また、天候が崩れそうな場合は無理に登山せず、周辺の観光などに計画を変更することも視野に入れておきましょう。

⑥体調管理

子どもはもちろん、パパママも元気であることが登山を楽しむための1番のポイントです。

未就学児

ハイキングデビューは、3~4歳頃がおすすめ。ただし、この年齢は個人差が激しいので、自分の子どもの成長に合わせた対応をしてあげましょう。トイレも自分で行け、「がんばる」「疲れた」などの言葉も自発的に発するようになる頃が目安です。

小学校低学年

目安は6〜8歳頃。小学校に入ると体力がつき昼寝もしなくなりますが、筋力はまだまだ未発達。急にスイッチが切れたように動けなくなることもあります。

小学校高学年

目安は9〜11歳頃。筋力も発達し、特に習い事でスポーツを定期的にしている子は、普段あまり運動しないパパママより運動神経が良く、パパママが追いつけない可能性もあります。

子供の年齢別!実際におすすめのコースを紹介します。

往復1時間30分以内!未就学児におすすめコース

まずは、初めてハイキングに出かける未就学児におすすめの山を紹介します。高低差が少なく、木道などが設置された歩きやすいコースがメイン。登山靴があったほうが疲れにくいですが、スニーカーでも問題なく歩けます。まずは、ハイキングにチャレンジしてみましょう!

【美ヶ原】王ヶ頭・王ヶ鼻コース

日本百名山のひとつ・最高峰の王ヶ頭とその周辺の王ヶ鼻は、美ヶ原高原の一部で夏でも涼しい人気のエリア。松本市の町並みから北アルプス、天気の良い日には富士山も望める「王ヶ鼻」は絶景ポイント。よく整備された歩きやすい道で、初めてのハイキングデビューにもぴったり。とはいえ、標高の高い場所なのでウィンドブレーカーなどの防寒着や紫外線対策の帽子の準備はしっかりとしていきましょう。

  • 標高: 2,034.34m
  • 所在地: 長野県松本市
  • 距離 : 4.1km
  • コースタイム: 1時間
  • 最高気温
    (7月-8月): 21.7℃
  • 最低気温
    (7月-8月): 10.9℃

【おすすめコース】
美ヶ原自然保護センター(25分)→王ヶ鼻(20分)→王ヶ頭(15分)→美ヶ原自然保護センター
美ヶ原自然保護センターを出発し、美ヶ原台上の先端・王ヶ鼻を経て、王ヶ頭を目指します。アップダウンの少ない、常に視界がひらけた歩きやすいコース。スタート地点の美ヶ原自然保護センターにはトイレなどもあるので安心です。

【アクセス】
■車の場合:中央自動車道・松本ICから約75分/上信越自動車道・東部湯の丸ICから約130分
駐車場:美ヶ原自然保護センター駐車場

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【八幡平】八幡平登山口コース

秋田県と岩手県の県境に位置する八幡平は奥羽分脈北部の山々の総称で日本百名山のひとつ。なだらかな台形状の地形が特徴で、無数の沼や湿原が点在する山頂周辺は植生豊かな自然の宝庫。木道が整備された散策コースには、県内外から多くの人が訪れます。

  • 標高: 1,614m
  • 所在地: 岩手県八幡平市
  • 距離 : 2.4km
  • コースタイム: 1時間10分
  • 最高気温
    (7月-8月): 17.8℃
  • 最低気温
    (7月-8月): 10.5℃

【おすすめコース】

八幡平登山口(40分)→八幡平(30分)→八幡平登山口

八幡平山頂レストハウスなどのある八幡平登山口から登山をスタート。ガマ沼などの美しい沼の点在する湿原を抜けて山頂へ向かいましょう。頂上には展望台があり、素晴らしい景色を見渡せます。歩き足りない場合は、八幡沼を一周するものおすすめですよ。その場合、コースタイムは約2時間となります。

【アクセス】

■車の場合:東北自動車道・松尾八幡平ICから約40分

駐車場:八幡平山頂第一・第二駐車場

■公共交通機関の場合:JR盛岡駅(岩手県北バス)ー八幡平頂上下車

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往復2時間以内!小学校低学年におすすめコース

続いて、小学校低学年レベルにおすすめのコースを紹介します。登山靴着用が望ましいですが、なければスポーツ用のソールがしっかりしたシューズでもOKです。

【北八ヶ岳】高見石〜白駒池周遊コース

「日本で最も標高が高い池」と言われている北八ヶ岳の白駒池。その白駒池周辺には「日本の貴重なコケの森」に認定されている美しい森が広がっています。その森を抜けた先の、小ピークにある岩は高見石と呼ばれ、北八ヶ岳随一の展望台。八ヶ岳や北アルプスなどの眺望が広がり、眼下には白駒池が森の中にまるで浮かんでいるかのよう。その美しい光景を見るために、多くの人々が訪れる人気のスポットとなっています。

  • 標高: 2,225m
  • 所在地: 長野県松本市
  • 距離 : 3.9km
  • コースタイム: 2時間
  • 最高気温
    (7月-8月): 19.2℃
  • 最低気温
    (7月-8月): 10.5℃

【おすすめコース】

白駒池入口(50分)→高見石(25分)→白駒荘・白駒池周遊(45分)→白駒池入り口

白駒池入口から出発し、木道が整備された緩やかな登山道を進むと高見石小屋に到着します。小屋の裏手にある高見石をアスレチック感覚で登り、眼下に幻想的な白駒池を望みましょう。慎重に高見石を降りたら、白駒池に向かって下山します。美しい白駒池と神秘的な苔の森を周遊し、スタート地点へと戻ります。高見石小屋をはじめ、白駒池周辺にも軽食などを提供する山小屋が点在し、休憩する場所には困りません。歩いた後のソフトクリームは格別ですよ!

【アクセス】

■車の場合:中央自動車道・須玉ICから約1時間15分
駐車場:白駒池駐車場
■公共交通機関の場合:北陸新幹線・佐久平駅(千曲バス白駒線)ー白駒池入口下車/JR中央線・茅野駅(アルピコ交通バス)ー白駒池入口下車

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【清里】飯盛山・平沢峠コース

清里の東側、長野県と山梨県の県境近くに位置する飯盛山は、その名の通り飯を盛ったように見える山容が特徴的。山頂付近は草地となっているため、標高が低いのにも関わらず、非常に眺めが良いのが人気のポイント。近くの八ヶ岳はもちろん、晴れていれば浅間山や富士山まで望むことができます。また、植生も豊かで、夏から秋にかけては、ニッコウキスゲ、ウツボグサ、マツムシソウ、シモツケソウ、ワレモコウなど、多くの植物の花を楽しむことができます。

  • 標高: 1,632m
  • 所在地: 長野県南佐久郡南牧村
  • 距離 : 4km
  • コースタイム: 1時間45分
  • 最高気温
    (7月-8月): 22.5℃
  • 最低気温
    (7月-8月): 13.3℃

【おすすめコース】

平沢峠(60分)→飯盛山(45分)→平沢峠

平沢峠駐車場北端付近の道路反対側の登山口から歩き始めます。そのなだらかな山容の通り、急な坂などはなく緩やかにひたすら登っていきます。途中、牛の放牧のために針金の柵で区切られている個所があるので、通過する際は気をつけましょう。山頂は眺望は良いもののあまり広くないため、山頂手前の開けた場所で休憩するのがベター。また、コース上にトイレはないため、駐車場のトイレに登山開始前に寄ることをおすすめします。

【アクセス】

■車の場合:中央自動車道・長坂ICから約30分

駐車場:平沢峠駐車場

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往復3時間以内!小学校高学年におすすめコース

最後は、小学校高学年に挑戦して欲しい、登りきった時の達成感が魅力のコースを紹介します。本格的な登山コースとなるため、登山靴など準備をしっかりしてから挑みましょう。

【北八ヶ岳】ロープウェイ利用の北横岳往復コース

長野県茅野市と佐久穂町にまたがる北八ヶ岳エリアに位置する北横岳。山頂は南北に2つの峰があり、南八ヶ岳の展望が良い南峰と蓼科が間近に見える北峰、ともに展望が良いのが特徴。ロープウェイを利用することで、1時間ほどで山頂へ行くことができるため、年齢を問わず多くの人で賑わいます。

  • 標高(北峰): 2,480m
  • 所在地: 長野県茅野市
  • 距離 : 3.4km
  • コースタイム: 2時間10分
  • 最高気温
    (7月-8月): 16.2℃
  • 最低気温
    (7月-8月): 9℃

【おすすめコース】

ロープウェイ山頂駅(60分)→北横岳ヒュッテ(10分)→北横岳(10分)→北横岳ヒュッテ(50分)→ロープウェイ山頂駅

ロープウェイ山頂駅から、まずはダイナミックな岩が点在する坪庭を眺めながら登山をスタート。シラビソの林をジグザグ登り、北横岳ヒュッテを目指します。ヒュッテから先は、やや急坂になります。森林限界を超えると視界がひらけ景色を楽しみながら、ゆっくり登りましょう。

【アクセス】

■車の場合:中央自動車道・諏訪ICから約50分

駐車場:北八ヶ岳ロープウェイ駐車場

■公共交通機関の場合:JR中央線・茅野駅(アルピコ交通バス)ー北八ヶ岳ロープウェイ下車

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【北アルプス】乗鞍岳・畳平〜剣ヶ峰コース

北アルプス南端の乗鞍岳は、最高峰の剣ヶ峰を主峰とする山々の総称。山頂からは槍ヶ岳や穂高連峰など北アルプス南部の山々、八ヶ岳、富士山などの大展望を望めます。標高2,702mの畳平までバスで行くことができ、手軽に山の大絶景やチングルマ等の高山植物を満喫できることから、初めての北アルプスデビューにもおすすめ。また、山麓には乗鞍高原が広がり、グルメや温泉など観光もまとめて楽めます。

  • 標高: 3,026m
  • 所在地: 岐阜県高山市/長野県松本市
  • 距離 : 5.6km
  • コースタイム
    (往復): 2時間40分
  • 最高気温
    (7月-8月): 14℃
  • 最低気温
    (7月-8月): 4.9℃

【おすすめコース】

畳平(10分)→県境広場(25分)→肩ノ小屋(50分)→剣ヶ峰(40分)→肩ノ小屋(35分)→畳平

バスターミナルの畳平からしばらくは整備された砂利道を行き、水面の美しい鶴ヶ池を眺めながら剣ヶ峰を目指します。やがて肩ノ小屋を過ぎると、山頂までは傾斜のきつい本格的な登山道となります。岩や石の多い道は歩きにくく、浮石の踏み抜きや転倒などに注意しましょう。剣ヶ峰手前には乗鞍岳頂上小屋があり、お土産や飲み物等を販売しているので休憩に最適。スタート地点から標高が高いため、高山病に注意しゆっくり無理のないペースで登りましょう。

【アクセス】

乗鞍岳は、マイカー規制のため畳平までシャトルバス利用となります。
乗鞍高原・観光センター前~畳平\(50分/片道1,450円・往復2,500円\)
乗鞍高原・観光センター前~畳平 シャトルバス詳細はこちらほおのき平~畳平(45分/片道1,270円・往復2,300円)

ほおのき平~畳平 シャトルバス詳細はこちら

乗鞍高原へのアクセス

■車の場合:中央自動車道・松本ICから約60分
駐車場:乗鞍観光センター駐車場他
■公共交通機関の場合:JR中央線松本駅(松本電鉄)ー新島々駅(アルピコ交通)ー乗鞍高原下車

乗鞍岳マイカー規制

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涼しい夏山で、記憶に残る思い出を作ろう!

子どもたちにとって、夏休みは特別なもの。涼しい夏山で親子登山を通して体験したことは、子どもの記憶に深く残るでしょう。自然の中でたくさん体を動かし、美味しいものを食べて笑って最高の夏の思い出を作りに、山へ出かけましょう!

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