サム・ライミ製作の映画『クロール ―凶暴領域―』が公開。巨大ハリケーン×巨大ワニで生存不可能に!?

(C) 2019 Paramount Pictures Corporation. All rights reserved.

サメ映画の次は、“地球最強の捕食者”ワニの餌食に!?

モンスター・パニック映画の金字塔と言えば、やはりスピルバーグ監督の『ジョーズ』(1975)だ。以来、超巨大化したり、竜巻に乗ってきたりと様々なバリエーションの「サメ映画」が量産され、モンスター・パニック映画は空前のサメ、サメ、サメ、の「サメ嵐」状態に。だがサメにも増して獰猛なのが、実は、恐竜以前から“地球最強の捕食者”として君臨してきたワニで、本作『クロール ―凶暴領域―』は普通のパニックものとは一味も二味も違う作品に仕上がった。

物語の発端はフロリダを襲った巨大ハリケーン。危険区域にある実家で重傷の父親を発見したヘイリーだが、突如何者かに引きづり込まれる。何とそこはワニの巣と化していたのだ。巨大ハリケーンが渦巻く中、浸水のタイムリミットも迫り、一瞬たりとも気が抜けない展開が続く。

解禁された予告編では、数々の傑作ホラーを監督・製作してきたサム・ライミ製作作品だけあって、さすがのインパクトを放つ描写が次々映されている。監督はアレクサンドル・アジャは、『ピラニア3D』(2010)で、アマゾンに生息しているはずの殺人魚を、パリピたちがばか騒ぎするプールに放ち、ぶっちぎりの爽快感で鮮血の地獄絵図を描いた実力の持ち主。

巨大ハリケーンの襲来によってワニが街中に放り込まれるという、一見とんでもアイデア押しのようだが、ホラー、アクション、ドラマすべてに精通した製作陣のセンスと努力が結集した本作は、米映画批評サイト「Rotten Tomatoes」で驚愕の100%フレッシュを獲得した注目作だ。

ワニの生態に着眼した恐怖のパニック・スリラーの醍醐味!

そんな本作の最大のポイントは、水陸ともに行動でき、肉食性のは虫類であるワニの生態がパニック映画のエッセンスとしてフル活用されていることだ。水辺に巣を作るワニにはテリトリーを意識する習性があり、補食の方法がサメとは一味違う。サメは、大きな背びれをみせながら、猛烈な勢いで迫ってくる間、人間たちはじりじりとした水面下の恐怖を前に顔面蒼白状態だが、ワニは水の中にじっと身を潜め、丸腰の侵入者にいきなり襲いかかる。一度口付かれたら最後、得意のローリングで獲物を衰弱させ、テリトリーに一気に引きづり込むのだ。そうしてせっせとエネルギーを蓄えて、仲間を増やしていくことにも事欠かない。ワニの巣窟となった主人公の実家で、ワニの卵を発見する瞬間はその後の恐怖を想像さえ、思わずゾッとしてしまう。

また、地球最強のモンスターと死闘を繰り広げるタフなヒロイン像にも注目。パニック・スリラー映画の女性主人公は必ず生き残るためのスペックを持っている。ヘイリーなら大学競泳選手という設定で、水陸両用のワニに負けないくらいの泳ぎっぷりで生き残りをかける。2019年のカルティエ新モデルにも抜擢されたカヤ・スコデラリオ演じるタフなヒロインがみせるビューティー・アクションがハリケーンが渦巻く“凶暴領域”を颯爽と突破してくれるはずだ!

映画『クロール 凶暴領域』は、10月11日より全国公開!

© ディスカバリー・ジャパン株式会社