【かながわ参院選2019】「緊張したけど達成感」特別支援校で模擬投票県教委

模擬投票を体験する生徒ら=県立岩戸養護学校

 障害のある生徒に政治参加への関心を持ってもらおうと、県教育委員会は本年度、県立特別支援学校の高等部で模擬投票の本格実施を始めた。21日投開票の参院選に合わせ17~19日を中心に行われ、生徒らは校内に設置された投票箱に1票を投じる流れを体験した。

 県教委特別支援教育課によると、高等部のある県立特別支援学校全28校で実施。生徒らは社会科の授業で事前に国会の仕組みや選挙のルールについて学んだ上で、参院選の選挙公報を活用しながら臨んだ。

 県立高校と県立中等教育学校では2010年から参院選に合わせて3年ごとに行っていたが、16年の投票年齢引き下げを受け、特別支援学校にも拡大。2校で試行後、今回は全校を対象とした。

 県立岩戸養護学校(横須賀市)では19日に実施し、生徒76人が参加。車いす用の記載台が用意され、教員の補助を受けながら投票する場面も見られた。模擬投票で公約を重視して候補者を選んだという同校3年の飯島海斗さん(17)は「緊張したけど達成感があった。18歳になったら投票したい」。参院選の期日前投票を終えたという茂串恵那さん(18)は「緊張したけど、行ってみると簡単だった。結果が楽しみ」と話した。

 新科目「公共」の研究指定校になっている県立瀬谷西高校(横浜市瀬谷区)では19日、全学年で模擬投票を行った。選挙権を得た3年の女子生徒(18)は「労働時間や高等教育無償化など身近な公約に関心がある。自分たちが伝えたいことを1票に託したい」と話した。

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