ゾルムス・バールート事務所:ヒトラー暗殺未遂関係者の孫が土地返還請求エスカレート

ゾルムス・バールート事務所:ヒトラー暗殺未遂関係者の孫が土地返還請求エスカレート

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【ロンドン2019年7月20日PR Newswire=共同通信JBN】
*ドイツ連邦公文書館がたまたま発見したファイルが新たな訴えの根拠
*「破棄命令」インクの化学分析によって、文書が返還対象期限内であることを立証
*有利な判決が下された場合、同様の請求が続く可能性

1944年7月20日のアドルフ・ヒトラー暗殺未遂75周年記念日を控えて、「ワルキューレ」計画共謀者の孫が土地返還請求をエスカレートさせている。

フリードリヒ・ツー・ゾルムス・バールート(Friedrich zu Solms Baruth)王子はナチスの処刑を免れたが、1944年7月21日に逮捕され、暗殺未遂事件の関与を問われて9カ月間投獄、拷問された。王子は獄中にいた1945年3月「処分権」文書に署名し、1万7300ヘクタールの土地をヒムラーに直接渡した。

ドイツの法廷は、原告が敗れた2014年の土地返還請求訴訟で、ヒムラーが使った「処分権」文書の有効性を支持した。

ゾルムス・バールート氏の弁護団は、ドイツ連邦公文書館でたまたまミスファイルして見つけた新発見文書が一件解決のカギになるとみている。「破棄命令」のインクの化学分析が別途行われ、文書が返還対象期間内であることを示した。

請求が再び却下されれば、原告は勅選弁護士のピーター・ゴールドスミス卿とともに、ストラスブールの欧州人権裁判所に持ち込むことにしている。ゴールドスミス卿は「2014年の返還請求却下によって、法廷は歴史家のアントニー・ビーバー卿ら専門家の証言に耳を傾けず、逮捕と接収が1944年事件の結果であると確認した英諜報機関の報告を拒否し、政府に専門家証言提供を求めそこねた」と語った。

ゾルムス・バールート氏の弁護団は、ブランデンブルク州公文書館の未解決申し立ての10-20%が1945年5月より前にナチス政府がとった行動に関連する潜在的な新「返還」案件と説明できると推測している(返還関連法はそれ以降の事案に適用されない)。

原告のフリードリヒ・ゾルムス・バールート氏は「この重大な悪事の是正は祖父と父の遺志である。無関心と錯乱に直面して、それが私の使命であり、正義が果たされるまで休むことはない。この土地が返還され、投資や思いやりを通じてバールート地方の繁栄が戻るのを見て、祖父の思い出に敬意を払うことが私の夢である」と話した。

フリードリヒ・ゾルムス・バールート氏はインタビューに応じる用意がある。

詳細な情報は入手可能:

科学的ブリーフィング
ゴールドスミス卿の声明
さらに詳しい包括的概要
記録文書の写真画像

ソース:The Office of Solms Baruth