【ラグビーワールドカップ2019 応援連載『SCRUM』#7】ラグビーワールドカップ2019日本大会実況アナウンサー・安村直樹

【ラグビーワールドカップ2019 応援連載『SCRUM』#7】ラグビーワールドカップ2019日本大会実況アナウンサー・安村直樹

ワールドカップに向けラグビーの魅力を伝える連載。今回は、自身も15年の競技経験を持ち、念願かなって実況を務めるアナウンサーに実況のポイントを伺いました。

2号連続で登場! 教えてくれたのは ラグビーワールドカップ2019 日本大会実況アナウンサー・安村直樹さん。

Q:ラグビー実況をする時どんなことに気を付けていますか?

── 入社試験で「ワールドカップ日本大会の実況をやりたい」とおっしゃったそうですが、いよいよかないますね。

「私は小学校から大学卒業まで15年間ラグビーをやってきて、ラグビーに育ててもらったので、恩返しがしたいという思いがありまして。実況できることになって、すごく楽しみですが、それ以上に使命感とか責任感を日々強く感じるようになっています。私がラグビーのことを話す一言一言が、非常に大事になってくるな、と」

── 伝えたいと思うラグビーの魅力を教えてください。

「小学生の時に『“楽苦美”と書いてラグビーって言うんだよ』と教わりました。楽しいけど練習は厳しいし、痛くて苦しいこともあるけど、その先に美しいものが待ってる、と。少し恥ずかしいですが『絆』とか『仲間のために』というのを本当に心の底から思えるスポーツなんですよ。その素晴らしさは伝えていきたい部分ですね」

── ルールが難しいといわれるラグビー。初心者の方は、実況や解説があるテレビ観戦をする方も多いかと。何を意識していますか?

「一番は、視聴者の方を誰も置いてきぼりにしないように、ということです。そのために、分かりやすく丁寧に、ゼロから説明しながらやりたいなと思っています。あとは、ラグビーの文化が出る瞬間は逃したくないなぁと思っていて。例えば相手チームの選手が倒れた時に、スッと手を差し伸べるシーンはお互いをリスペクトしていることが伝わりますよね。それはスタンドのお客さんも同じで、ラグビーってホーム側、アウェー側っていう席の区切り方がないので、みんなで一緒になって応援する。チームだけではなく、相手のいいプレーにも拍手を送る。それを象徴しているのがキックを蹴る時です。みんながシーンとなって、キッカーをリスペクトするという文化があります」

── ラグビーという競技の精神や文化も伝えていきたい、と。

「ラグビーを知っている方に満足してもらうことも大切ですが、知らない方が離れないようにと思いながら、実況をしたいと思っているので、ラグビーを知らなければ知らないほど日本テレビの中継を見てほしいです。何も知らないお子さんに『ラグビーボール触ってみたい』って言ってもらえるような中継をしたいと思っています」

<1ランクUP>
安村直樹のラグビー講座

日常でも使いたいラグビー用語解説
頑張った人に対して「ナイストライ!」って声をかけてあげる。今のルールでは「トライ」を取ると得点できますが、ラグビーが発祥した当時は、トライするとキックを蹴る権利が得られたそうで、だから「ナイストライ」なんですよね。私はラグビーを文化にしたいという思いがあるので、ぜひ日常生活で気軽に使ってほしいです。

【プロフィール】


安村直樹 Naoki Yasumura
1988年8月27日、東京生まれ。おとめ座。B型。2012年日本テレビ入社。小学生の頃から15年間ラグビーを続け、ラグビーワールドカップ2019日本大会で念願の実況アナウンサーに抜てき。大会を盛り上げるべく、YouTubeで「ラグいち!」の企画・編集を行う。

【Information】


「日本テレビラグビーCH」
日本テレビのラグビー公式YouTubeチャンネル。安村さんは「ラグいち!」の企画から編集までを担当。

日本テレビ系では「ラグビーワールドカップ2019日本大会」での日本代表のロシア戦(9月20日午後7:45)、サモア戦(10月5日午後7:30)、スコットランド戦(10月13日午後7:45)などを放送。

取材・文/四戸咲子 撮影/尾崎篤志

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