鈴鹿8時間耐久ロードレースは、7月24～25日の第2回公式合同テストをもって開幕した。初日の24日は、午前中に2枠・計2時間45分のセッション1、午後に3枠・計4時間のセッション2が行われ、合計6時間45分の設定。各チームはレースウィーク中のタイヤ使用本数制限を睨みながらの走行となった。
セッション1、セッション2を通して目立ったのはホンダ勢だ。セッション1ではRed Bull Hondaの高橋巧が2分6秒670でトップ、セッション2ではF.C.C. TSR Honda Franceのジョシュ・フックが2分7秒236をマークして最速と、両セッションでトップを独占した。
高橋は両セッションで唯一の2分6秒台で総合トップに。全日本ロードレース選手権と同様、ライバルに速さを見せつけた格好だ。また、MuSASHi RT HARC-PRO. Hondaもセッション1で3番手、セッション2で4番手と好調さをアピール。レッドブル・ホンダ、TSRホンダ、MuSASHi RT HARC-PRO.ホンダの3チームとも安定したラップタイムを刻んでおり、ヤマハの5連覇阻止を狙う。
テック21カラーで注目を集めているYAMAHA FACTORY RACING TEAMは、セッション1で2番手。セッション2ではタイヤを温存するために2枠目の途中で走行を切り上げながらも、7番手につけ、総合では3番手。
同チームはマイケル・ファン・デル・マークが6月21日のスーパーバイク世界選手権（SBK）第7戦イタリア大会初日に転倒、右手に骨折を負っている。一時は鈴鹿8耐参戦が危ぶまれたが、手術後は順調に回復。「少し痛むけど大きな問題はない」と、第2回公式合同テストでも力強い走りを見せた。
スーパーバイク世界選手権の“絶対王者”ジョナサン・レイの参戦で優勝筆頭候補とされるKawasaki Racing Team Suzuka 8Hは、セッション2で2分7秒614をマークして総合4番手。スズキ勢ではYOSHIMURA SUZUKI MOTUL RACINGが総合7番手につけている。
走行初日の24日は、各チームともまだ肩慣らしといった状況。7月9～11日に行われた第1回公式合同テストでのセッティングを確認しながら、鈴鹿の暑さに馴染むために1日使った模様で、今年の鈴鹿8耐勢力図を読み解くには時期尚早。これからセッションが進むにつれてさらなるタイムアップが見込まれる。
編集部が集計した第2回公式合同テスト初日の総合タイム結果は以下の通りだ。
■2019鈴鹿8時間耐久ロードレース 第2回公式合同テスト初日総合タイム結果（編集部集計）
Pos. No. Class Team Rider（BULE／YELLOW／RED） Motorcycle Tire Time Session
1 33 EWC Red Bull Honda 高橋巧／清成龍一／S.ブラドル ホンダCBR1000RR SP2（2018） BS 2’06.670 Session 1
2 1 EWC※ F.C.C. TSR Honda France J.フック／F.フォレイ／M.ディ・メリオ ホンダCBR1000RR SP2（2018） BS 2’07.236 Session 2
3 21 EWC YAMAHA FACTORY RACING TEAM 中須賀克行／A.ロウズ／M.ファン・デル・マーク ヤマハYZF-R1（2019） BS 2’07.583 Session 1
4 10 EWC Kawasaki Racing Team Suzuka 8H J.レイ／L.ハスラム／T.ラズガットリオルグ カワサキZX-10RR（2019） BS 2’07.614 Session 2
5 634 EWC MuSASHi RT HARC-PRO.Honda 水野涼／D.エガーター／X.フォレス ホンダCBR1000RR SP2（2017） BS 2’07.616 Session 1
6 7 EWC※ YART-YAMAHA B.パークス／M.フリッツ／N.カネパ ヤマハYZF-R1（2019） BS 2’08.028 Session 2
7 12 EWC YOSHIMURA SUZUKI MOTUL RACING 加賀山就臣／渡辺一樹／S.ギュントーリ スズキGSX-R1000（2019） BS 2’08.379 Session 2
8 090 EWC au・テルル SAG RT 秋吉耕佑／長島哲太／羽田太河 ホンダCBR1000RR SP2（2018） BS 2’09.162 Session 2
9 19 EWC KYB MORIWAKI RACING 髙橋裕紀／小山知良／T.ハーフォス ホンダCBR1000RR SP2（2017） PI 2’09.378 Session 2
10 2 EWC※ Suzuki Endurance Racing Team V.フィリップ／E.マッソン／G.ブラック スズキGSX-R1000（2019） DL 2’09.690 Session 1
11 95 EWC S-PULSE DREAM RACING・IAI 生形秀之／T.ブライドウェル／B.レイ スズキGSX-R1000（2019） BS 2’09.752 Session 2
12 3 EWC KRP三陽工業&will raiseRS-ITOH 柳川明／M.アチソン／岩戸亮介 カワサキZX-10RR（2018） BS 2’09.982 Session 2
13 22 EWC Honda Asia-Dream Racing with SHOWA Z.ザイディ／A.ファリド・イズディハール／名越哲平 ホンダCBR1000RR SP2（2017） BS 2’10.001 Session 2
14 71 EWC TK SUZUKI BLUE MAX 津田拓也／A.シャー・カマルザマン／G.ルブラン スズキGSX-R1000（2018） DL 2’10.552 Session 2
15 333 EWC※ VRD IGOL PIERRET EXPERIENCES F.アルト／F.マリノ／X.シメオン ヤマハYZF-R1（2019） DL 2’10.568 Session 2
16 9 SST MotoMap S.W.A.T. J.ウォータース／D.リンフット／青木宣篤 スズキGSX-R1000（2017） PI 2’10.612 Session 1
17 25 EWC Honda Suzuka Racing Team 亀井雄大／日浦大治朗／田所隼 ホンダCBR1000RR SP2（2019） BS 2’10.868 Session 1
18 11 EWC※ TEAM SRC KAWASAKI France J.ガルノニ／E.ニゴン／D.チェカ カワサキZX-10RR（2019） PI 2’10.889 Session 1
19 72 EWC Honda Dream RT 桜井ホンダ 濱原颯道／伊藤真一／作本輝介 ホンダCBR1000RR SP2（2017） BS 2’10.903 Session 2
20 111 EWC※ Honda Endurance Racing R.ド・プニエ／Y.エルナンデス／S.ギンバード ホンダCBR1000RR SP2（2018） DL 2’10.929 Session 1
21 44 EWC Team ATJ with 日本郵便 関口太郎／岩田悟／國峰啄磨 ホンダCBR1000RR SP2（2017） BS 2’10.942 Session 2
22 4 EWC※ EVA・RT WEBIKE TATi TEAM TRICKSTAR J.アンジョルア／K.デニス／B.マクルス カワサキZX-10R（2019） DL 2’11.022 Session 2
23 96 EWC TEAM FRONTIER A.テシェ／N.テロル／D.ウェブ ホンダCBR1000RR（2016） DL 2’11.136 Session 2
24 51 EWC icuRT モトキッズ 中日本自動車短大 三陽 吉田和憲／吉道竜也／小谷咲斗 ヤマハYZF-R1（2016） BS 2’11.213 Session 2
25 17 SST メビウスグリーン 八尾カワサキ 中本翔／中本郡 カワサキZX-10RR（2018） PI 2’11.283 Session 2
26 18 EWC Team BABY FACE Titanium Power Racing 津田一磨／藤田拓哉 ヤマハYZF-R1（2019） BS 2’11.480 Session 2
27 74 SST AKENO SPEED･YAMAHA 南本宗一郎／稲垣誠／A.ユディスティラ ヤマハYZF-R1（2019） BS 2’11.497 Session 2
28 6 EWC※ Team ERC-BMW Motorrad Endurance K.フォレイ／J.ダ・コスタ／M.ギネス BMW・S1000RR（2018） PI 2’11.537 Session 2
29 80 SST TONE RT SYNCEDGE 4413 星野知也／渥美心／石塚健 BMW・S1000RR（2017） PI 2’11.555 Session 2
30 77 EWC※ WOJCIK RACING TEAM M.スコペック／G.レイ／C.バーグマン ヤマハYZF-R1（2018） DL 2’11.844 Session 1
31 806 SST Zaif NCXX RACING & ZENKOUKAI 長尾健吾／S.ヒル ヤマハYZF-R1（2019） BS 2’12.361 Session 1
32 28 EWC Team Kodama 児玉勇太／徳留和樹／中山耀介 ヤマハYZF-R1（2016） BS 2’12.469 Session 2
33 52 SST TERAMOTO@J-TRIP Racing 寺本幸司／P.ヴァルカネラス BMW・S1000RR（2018） DL 2’12.493 Session 2
34 98 SST チーム阪神ライディングスクール 佐野勝人／松本隆征／東村伊佐三 カワサキZX-10RR（2017） BS 2’12.633 Session 2
35 26 SST ARMY・GIRL Team TJC & MF Kawasaki 奥田教介／伊藤和輝／芦名秀美 カワサキZX-10RR（2018） BS 2’12.682 Session 2
36 99 SST RCKOSHIEN YAMAHA ASIAN ENDURANCE 中冨伸一／R.ウィライロー／Aウォンタナノン ヤマハYZF-R1（2019） DL 2’12.765 Session 2
37 14 EWC※ OMEGA MACO RACING パヴェウ・スコペック／TBA ヤマハYZF-R1（2019） DL 2’12.938 Session 2
38 55 EWC Honda浜友会浜松エスカルゴ 中島元気／長谷川修大 ホンダCBR1000RR SP2（2017） DL 2’12.962 Session 2
39 8 EWC※ TEAM BOLLIGER SWITZERLAND N.ウォルラベン／D.バカン／出口修 カワサキZX-10R（2019） PI 2’13.039 Session 2
40 87 EWC TEAM R2CL SUN CHLORELLA 今野由寛／J.エリオット スズキGSX-R1000（2019） DL 2’13.259 Session 2
41 69 EWC 山科カワサキ&オートレース宇部withYIC京都・BR 新庄雅浩／中村修一郎／松本正幸 カワサキZX-10R（2019） DL 2’13.452 Session 2
42 24 SST Team WITH87 カワサキプラザ福岡東 清末尚樹／西嶋修／苅田庄平 カワサキZX-10RR（2019） BS 2’13.845 Session 2
43 61 EWC Team de”LIGHT 奥田貴哉／森繁生／片岡誉 DUCATI（PANIGALE R（2016） PI 2’14.207 Session 2
44 88 EWC CLUBNEXT & MOTOBUM 中村豊／片平亮輔／大貫貴彦 ホンダCBR1000RR SP2（2018） DL 2’14.336 Session 1
45 502 SST Zaif NCXX RACING 國松俊樹／吉田忠幸／長尾健史 ヤマハYZF-R1（2017） BS 2’14.341 Session 2
46 34 EWC Honda緑陽会熊本レーシング 北折淳／吉田光弘／小島一浩 ホンダCBR1000RR（2018） DL 2’14.478 Session 2
47 62 EWC※ GSM RACING V.レオノフ／B.エストメント／B.クルツ スズキGSX-R1000（2018） TBA 2’14.682 Session 2
48 76 EWC NIPPON SUMATRA BIO MASSE+D;REX 豊田浩史／池田吉隆／柴田義将 ヤマハYZF-R1（2019） BS 2’14.819 Session 2
49 27 EWC TransMapレーシング with ACE CAFE 大石正彦／平野ルナ／木佐森大介 スズキGSX-R1000（2016） BS 2’14.828 Session 2
50 91 EWC TIO Verity 仲村優佑／宮島伸也／辻敏彦 BMW・S1000RR（2017） BS 2’14.835 Session 2
51 92 SST H.L.O RACING SUZUKIN 樋口耕太／犬木翼 スズキGSX-R1000R（2017） BS 2’15.041 Session 2
52 45 SST E・P・S Racing ガレージL8 & TT45 内山寛／鈴木明／相馬利胤 ヤマハYZF-R1（2019） DL 2’15.330 Session 2
53 41 SST 磐田レーシングファミリー 西村一之／宮腰武／佐藤龍彦 ヤマハYZF-R1（2019） DL 2’15.611 Session 1
54 42 EWC 信州活性プロジェクト!Team長野 櫻山茂昇／二階堂慎二／大北裕夢 ホンダCBR1000RR（2014） BS 2’15.770 Session 2
55 65 EWC※ MOTOBOX KREMER & Favorite Factory G.ドゥエ／J.フィーマン／G.オルティス ヤマハYZF-R1（2015） PI 2’15.941 Session 2
56 35 EWC プラスワンMCRT 今津比呂志／西中綱／田島聖貢 カワサキZX-10R（2016） DL 2’16.508 Session 2
57 70 EWC Honda向陽会ドリームレーシングチーム 岡崎裕介／榊原真之介／中村浩 ホンダCBR1000RR（2017） BS 2’16.787 Session 2
58 59 EWC HKC&IMT Racing 久野巧業 久野光博／渡部一夫／齋藤達郎 ヤマハYZF-R1（2016） DL 2’17.027 Session 2
59 31 EWC 浜松チームタイタン 武田数馬／上林隆洸／和田憲史郎 スズキGSX-R1000（2017） DL 2’17.028 Session 1
60 78 EWC Honda ﾌﾞﾙｰﾍﾙﾒｯﾄMSC熊本＆朝霞 森健祐／髙橋勇輝／岡田寛正 ホンダCBR1000RR SP2（2017） DL 2’17.298 Session 2
61 112 EWC Honda EG Racing 下田和也／栗林剛／本田恵一 ホンダCBR1000RR（2017） DL 2’17.565 Session 2
62 40 SST K’S WORKS RACING YSS 安達勝紀／山内芳則／中井恒和 ヤマハYZF-R1（2016） BS 2’17.764 Session 1
63 57 SST ファンファクトリー @ CS STANCE 宇都敏明／平城彰雄／藤井勇一 BMW・S1000RR（2018） BS 2’17.970 Session 2
64 29 EWC DOG HOUSE 岩谷圭太／左村英祐 スズキGSX-R1000（2012） DL 2’18.139 Session 2
65 5 EWC チームスガイレーシングジャパン 須貝義行／D.ベジーニ アプリリアRSV4 RF（2018） BS 2’21.221 Session 2
– 105 EWC moto CUBIC+Motorrad Toyota NR 大野英樹／小山葵／野田達也 BMW・S1000RR（2015） BS No Time –
※＝EWC年間エントリーチーム
EWC＝フォーミュラEWCクラス
SST＝スーパーストッククラス
BS＝ブリヂストン
DL＝ダンロップ
PI＝ピレリ
TBA＝未定
