<県相模原8-6横浜> 25日に横浜スタジアムで行われた高校野球の神奈川大会準々決勝で、ノーシードの県立相模原高が3連覇中の王者・横浜高に8-6で逆転勝ち。創部初のベスト4進出を果たした。歴史を刻んだ応援席で、県相OBや保護者らは歓喜に沸いた。
「みんなめちゃめちゃすごい。本当に自分のことのようにうれしい」
4年前のエース宮崎晃亮さん(22)は、興奮冷めやらぬ様子だ。
宮崎さんは2015年夏の4回戦で横浜高と対戦し、2年生エース藤平尚真投手(現楽天)と投げ合った。互いに9回を投げ抜いたが、0-3で惜敗。公式戦でぶつかるのはあの時以来だった。
立大で野球を続けている宮崎さんは、現在4年生。「自分もラストシーズン。後輩たちの姿にものすごく刺激をもらった。このまま優勝できる力はある。楽しんでプレーしてほしい」とエールを送った。
その4年前の戦いを相模原球場で観戦したことがきっかけで「県相」に入学したのが、この日2安打3打点を挙げた風間龍斗選手だ。父・武さん(44)は「一緒に見に行って4年後に横浜高を倒すなんて。信じられない」と大興奮だった。
八回に逆転の2点タイムリー二塁打を放った4番中野夏生選手の母・洋子さん(53)は「全員で束になる県相の野球を体現してくれた。感動です。あと二つ勝って甲子園に連れていってほしい」と目尻を下げた。