高校野球長崎大会 決勝の見どころ 海星の強力打線に鎮西学院どう対抗

 シード3校を立て続けに倒してきた両チーム。勢いだけではなく、鎮西学院は投手力、海星は打力を武器に、堂々と勝ち上がってきた。混戦の今季を象徴するようなノーシード同士の頂上決戦。鎮西学院の守りが海星の攻めをしのげるかどうかが大きな焦点だが、連戦の中、投手の起用法や状態によっては、激しく点が動く可能性もある。
 鎮西学院はエースの右腕楠本が、創成館、長崎商との準々決勝、準決勝を1人で投げて、防御率0.00。140キロ超の直球、低めの変化球ともに抜群の制球がある。連戦の疲労は否めないが、中川ら他の投手陣と協力しながら、これまで同様に守備から流れをつくりたい。打線は派手さはないが、勝負強い一打で試合を決めてきた。相手に重圧をかける機動力もポイントの一つか。
 海星はスタメンのうち6人が左打者。5試合中4試合で2桁安打を記録してきた。右の本格派と対戦が続くのも好材料と言えそうだ。投手陣は全試合で継投。準決勝は江越が10回⅔を投げており、柴田、丸嶌らに余力が残る。キーマンの一人となるのは捕手太田か。打順を8番に下げて途中交代も続くが、大会屈指の好選手。攻守両面で存在感を示せば、勝機は大きく広がる。

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