67カ国が式典参列へ 平和祈念式典 印パ欠席、米国は未回答

 長崎市は29日、長崎原爆の日の平和祈念式典に、昨年より4カ国少ない67カ国(24日現在)の駐日大使らが参列を予定していると発表した。核保有国は招請した8カ国のうち5カ国が参列する予定。昨年は8カ国全て参列したが、今年はインドとパキスタンが欠席し、米国はまだ返答がないという。

 市は、日本と国交のある156カ国の駐日大使館の大使らを招請。参列予定国数は被爆70年だった2015年の75カ国、昨年の71カ国に続いて過去3番目となり、イエメン、ボリビア、ミャンマーが初めて参列する。国連からは中満泉事務次長兼軍縮担当上級代表が出席し、グテレス事務総長のあいさつを代読する。

 式典は昨年と同じ午前10時40分~11時45分の1時間5分。被爆者でつくる合唱団「ひまわり」の歌で始まり、遺族代表や被爆者代表らによる原爆死没者名簿の奉安、献水、献花などの後、11時2分に黙とうし、田上富久市長が長崎平和宣言を述べる。

 会場では今年も熱中症対策を実施。大テントなどにミストシャワーやミスト扇風機、氷柱を設置するほか、参列者への瞬間冷却剤の配布も予定している。

 式典を中継放送する屋内会場は、長崎原爆資料館ホール(平野町)と長崎ブリックホール(茂里町)の2カ所。ブリックホールには慰霊柱を設け、一般参列者も献花できる。

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