芸人たちを「口封じ」? 吉本の『共同確認書』を独自入手! マスコミ対応に著名人からブーイング続出

吉本興業東京本社(撮影◎編集部)

記者会見史上新記録的、5時間半に及ぶ吉本興業の岡本昭彦社長の記者会見は、「0点」の烙印を専門家、著名人、芸人から捺されました。

北村晴男弁護士がレギュラー番組の「直撃LIVE グッディ!」(フジテレビ)で30日に激昂したのも波紋を呼んでいます。

「コンビニに反社の人がきて、物を売ったら処分されるんですか? あり得ないでしょ」「自社のイメージを守るためにスパッと切ったのはとんでもない。あり得ない!」「(直営業も)明らかに黙認してきたでしょ、吉本は」などの鋭いコメントでした。

闇営業騒動余波で日々バッシングされる吉本興業にも予防策はあったようです。本サイトは、吉本興業が芸人と交わした『共同確認書』を入手しました。2019年6月27日付けで出された「吉本共同宣言」。

内容は、

1.反社会勢力との関係を断絶します
2.教育を徹底します
3.営業先を適切に決定していきます
4.守秘義務を守ります
5.差別と中傷を排除します
6.あらゆる権利を主張し、マネジメントを行ないます
7.本宣言を周知・徹底します

急に共同宣言の同意書にサインさせられた芸人からは、不満の声が上がっていました。法務の専門家からは、厳しい意見が出ています。

「若い高学歴の弁護士を雇って、社風に染めて、育成したような気になっているワンマン経営者のブラック企業に見られる覚書の類に感じます。罰則規定もなく、意思確認のようなゆるい内容は、強制ではないことを主張したかったのでしょうか。何の抑止力にもならない中途半端なもの。法律家のリーガルチェックとしては、恥ずかしいですね」(法律事務所所長)

本サイトが入手してからも、

「4.守秘義務を守ります」に抵触するような言動が多くの芸人に散見されました(以前の岡本社長の言動を暴露してブログを削除した清水圭氏など)。

連日話題になっているように同日、加藤浩次氏は自らがMCを務める情報番組「スッキリ」(日本テレビ系)で、午前、岡本社長の会見に先立って、「このままの体制が続くならこの会社を辞める」と発言。

23日、たむらけんじ氏は、記者会見をコントロールできていない無能弁護士に対して、芸人が必死に稼いだお金から報酬が支払われていることに激怒したtweetを投稿。

28日、ダウンタウンの松本人志氏は「ワイドナショー」(フジテレビ系)で「吉本が改善されないなら全員芸人を連れ出す」発言。

本サイトでは、吉本興業の広報担当者のEメール、携帯電話に以下の質問の取材依頼をしました。

内容は以下のもの。

一、所属契約書、業務委託契約書を締結していないにもかかかわらず共同確認書を作成した趣旨を教えて下さい。

二、共同確認書に「4.守秘義務を守ります」と記載されていますが、取材協力しないようにというお達しでしょうか。意味を教えて下さい。

三、「5.差別と中傷を排除します」と記載された共同確認書を締結したにもかかわらず、岡本社長の体制に不満を持つ芸人が退陣を望む発言がSNS、メディア等に出ていることに対してどのようにお考えでしょうか。

四、共同確認書は法務本部長の小林良太弁護士が作成されたのでしょうか。記者会見で小林良太弁護士が震えていた理由をお聞かせ下さい。

しかし、担当者からは、返信はありません。電話に出て頂くこともありませんでした。

そうするうちに、26日発売の講談社『FRIDAY』には、「半グレ金塊強奪犯 野口和樹被告 獄中直撃インタビュー」が掲載され、宮迫氏の闇営業騒動の更なる疑惑が出てきました。

「都合悪い取材は受けないし、都合悪いことを書くメディアは出入り禁止にしますから、そんな取材依頼には、返信ないでしょう。そもそもFRIDAYのスクープだって、他の事務所なら向き合って、懐柔するのに、吉本興業は、無視するから、続報やられるんです」(週刊誌編集者)

法務も広報も批判されている吉本興業が強気でいられるのは、行政の大きな仕事をしているからのようです。

24日に『直撃LIVE グッディ!』(フジテレビ系)で カンニング竹山氏が、クールジャパン機構、沖縄の米軍基地利用、大阪万博等、吉本興業の関与を挙げていました。

「参議院議員選挙の翌日に、吉本興業の社長が5時間半記者会見をして頑張ったのは、クライアントの政府への配慮だったのではないでしょうか。自民党が議席を減らしたり、年金機構が個人情報を紛失したりしたニュースがかすみましたから」(週刊誌記者)

政治的な背景からの『吉本共同宣言』というネーミングだったのでしょうか。いずれにしても、不可解な状況はいつまで続くのでしょうか。(文◎編集部)

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