マンションに無人スーパー 8月末から長崎で実証実験 ジョイフルサンアルファなど3社

無人店舗のイメージ図(ジョイフルサンアルファ提供)

 長崎市内でスーパー11店舗を展開する「ジョイフルサンアルファ」(同市)など3社は8月30日から、24時間営業する小型の無人スーパーを同市内の分譲マンションに設けて実証実験を実施する。期間は来年8月末までの約1年間。全国でも先駆的な取り組みという。

 3社は、総合不動産業の穴吹興産(高松市)のグループ会社「ジョイフルサンアルファ」とマンションの管理業などを手掛ける「穴吹ハウジングサービス」(高松市)、「NECソリューションイノベータ」(東京)。高齢化の進展も踏まえて、食と住生活をつないで利便性を高めることで、生活の質の向上に貢献することが目的。

 無人スーパーは長崎市川平町の分譲マンション「コアマンション長崎ガーデンヒルズ」の1階エントランスロビーに設置する。同マンションの総戸数は245戸で、無人店舗を利用できるのは入居者のみ。店舗面積は約16平方メートル。「ジョイフルサンアルファ」が商品供給などの運営面を担い、野菜や肉、魚などの生鮮食料品や弁当などの総菜、日用雑貨など約350品目をそろえる。

 店舗の入退時には「NECソリューションイノベータ」の顔認証技術を活用。顧客が訪れると、事前に登録した顔写真と照合して入り口のドアが開く仕組み。決済には電子マネーの機能が付いたジョイフルサンのポイントカードを使用。実証実験を通して、事業性の判断や課題の抽出などに取り組む。

 ジョイフルサンアルファの担当者は「買い物難民」の存在などを挙げ、「買い物で不便を感じている人にサービスを提供できるビジネスに育てていきたい」と話している。

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