vol.29 「夢追う若者と支える大人が共存する街、高円寺」

こんにちは、今野亜美です。

一年中お酒は美味しいですが、なかでもより美味しい季節になってきましたね。今年も去年に続き、高尾山登山からのビール、やりたいなぁ。

先日、中央線沿いで用事があり、その流れで「高円寺」へ行きました。言わずもがな目的は「酒場」。「夢追う若者が集まる街」と言われることもあってか、お手頃価格で飲める店も多数。あらかじめ目星をつけて数件はしご。

1軒目は駅の北口から徒歩3分、「一徳」さん。開店とほぼ同時に飛び込んだものの、すでに数人のお客さんが。年季を感じる外観とギャップあり、ジャズの流れる店内はむしろムーディーにすら感じる。加えて、マスターが渋くて男前。ホッピーと煮込みで、開始早々多幸感。

2軒目は、店頭でモクモクと煙を放ちながら焼き鳥を焼く光景に惹かれ、大衆酒場「大将」さんへ立ち寄り。

気ままに巡りつつ、〆に立ち寄ったのが「コクテイル」さん。店内で飲める古本屋さんなのですが、古民家のような佇まいがあまりに素敵で前回初めて訪れた時、ものすごく心惹かれた場所。

カウンターに座り、柚子のカクテルを注文。お通しの豆や鮭の入った和え物(?)と共にいただいていると、呂律の危ういおじさま方による「人生に対する憂鬱な話」が聞こえてくる。耳を澄ませながらカクテルをちびり。

「そんなことないよ」。突然私に隣の席にいたお兄さんが話しかけてくる。例の会話を聞いていたようで、対する持論を語る。「あのね、本当にやりたいと思うことをやらなきゃダメよ」。どうやら私が“悩める若者”に見えた模様。彼なりのポジティブな人生論に励まされる。

「あ、さっきここで買ったんだけど」と、小説『星の王子さま』のプレゼント。「悩んだ時に欲しい答えはきっとここに書いてあるから」。夢追う若者もいれば支えてくれる大人もいる、ロマンチックな街、高円寺。

さて、『星の王子さま』を早速読もう。この中に「答え」があると信じて。

あ、その前に何か悩んでたっけ。

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