【MLB】ダルビッシュは「契約に見合う活躍」 年俸総額計330億円コンビを地元紙が“再評価”

今季4勝目を挙げたカブス・ダルビッシュ有【写真:AP】

ダルビッシュとヘイワードが勝利の立役者、最近の活躍ぶりを地元紙も称賛

■カブス 7-2 ブルワーズ(日本時間5日・シカゴ)

 カブスは4日(日本時間5日)、本拠地ブルワーズ戦に7-2で快勝。同地区の上位対決で3連勝を飾った。原動力となったのは2人の選手。ダルビッシュ有投手が5回5安打1失点8奪三振の快投で今季4勝目(5敗)を挙げ、好調のジェイソン・ヘイワード外野手が同点弾と決勝打を放った。高年俸にもかかわらず活躍をできていないと批判されてきた2選手の最近の働きぶりについて地元メディアも特集を組み「契約に見合う活躍」と伝えている。

 ダルビッシュは初回、2死から昨季MVPのイエリッチにリーグトップの37号ソロを被弾。しかし、その裏にヘイワードの先頭打者弾ですぐに同点に。さらに、2回にはヘイワードが勝ち越しの適時三塁打を放った。ダルビッシュは2回以降はブルワーズ打線を圧倒。ファウルで粘られるなど球数は多くなったものの、5回まで投げきった。ヘイワードは3点リードで迎えた6回にも遊ゴロで打点を挙げ、ダルビッシュとともに勝利に貢献した。

 地元紙「シカゴ・サンタイムズ」は「ジェイソン・ヘイワード、ユウ・ダルビッシュが契約に見合う活躍をし、カブスがブルワーズをスイープ」とレポート。2016年に8年総額1億8400万ドル(約195億6000万円)で加入したヘイワード、2018年に6年総額1億2600万ドル(約134億円)で加入したダルビッシュにスポットライトを当てている。

 記事では「ユウ・ダルビッシュとジェイソン・ヘイワードの契約、そして彼らのパフォーマンスは、カブスのあらゆる災難について批判の的とされてきた」と言及。そして、「カブスがブライス・ハーパーやマニー・マチャド獲得に動かなかったのは? 2人の大型契約があるからである。クレイグ・キンブレルを獲得できたのは、ベン・ゾブリストが離脱したからではないか? ダルビッシュとヘイワードの契約もあり、金銭面で厳しい状況である」と続けている。カブス移籍後、2人のパフォーマンスが低調だったというだけでなく、大型契約が“足枷”となり補強にも制限が出るような状況だったというのだ。

「4万466人の観客から熱狂的なYUUUUUUUという歓声」

 ただ、最近の活躍で風向きが変わりつつある。ダルビッシュは6試合連続で1四球以下と課題の制球力を改善させて本来の力を発揮。ヘイワードも後半戦は打率.316と好調で、守備での好プレーも光っている。同紙は「しかし、現在の状況を見ると、そのような批判は収まるかもしれない。ヘイワードとダルビッシュが最近のように契約に見合う活躍をすれば、カブスにとって大きな助けとなるだろう」として、この日の活躍についても触れている。

 ダルビッシュについては「7月に防御率2.93、36奪三振、2与四球とした。それが8月最初の登板も続いた。10打者連続でアウトとし、4万466人の観客から熱狂的なYUUUUUUUという歓声を浴びた」と、最近の活躍を絶賛。カブス、カージナルス、ブルワーズによる三つ巴となっているナ・リーグ中地区において「ヘイワードとダルビッシュの貢献は今季特に不可欠となるかもしれない」とも記事では指摘している。

 2019年の年俸はダルビッシュ、ヘイワードともに2000万ドル(約21億2600万円)。ここからの活躍で地区制覇、そして、2016年以来の世界一にチームを導けば、一気にファンのお気入りとなるはずだ。(Full-Count編集部)

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