被爆講話の感想びっしり 福岡で「原爆と人間」展

被爆柿の木の絵に貼り付けた、小中学生などが書いた平和のメッセージ=福岡市博多区、博多市民センター

 原爆の悲惨さや平和の大切さを伝える第10回「原爆と人間」展が4日、福岡市博多区の博多市民センターであり、来場者は被爆者が描いた詩画集や被爆の実相を伝えるパネルなどに見入っていた。
 同市原爆被害者の会博多区支部と同展実行委主催。会場出入り口の正面に展示した大きく枝を広げた被爆柿の木の絵には、被爆講話を聞いた小中学生らから寄せられたメッセージがびっしりと貼り付けられた。柿の実や葉をかたどった紙には「相手を思いやる気持ちをもつ」「次は自分が語り手になりたい」などの言葉があり、一つ一つに平和への願いが込められていた。
 被爆者や弁護士との対話コーナーを設けたほか、被爆直後に息子と自分が生き延びるのに必死で、誰も助けなかったことを悔やみ続けた、広島原爆の被爆者の証言を朗読した。被爆柿の木を題材にしたスライド紙芝居、親子合唱団による歌の披露などもあった。

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