「ほんとにあった!呪いのビデオ」オールナイト上映会!「何で夜に廃墟行くんですか?朝イチに行けばいいのに」

ホラービデオシリーズ「ほんとにあった!呪いのビデオ」が2019年8月22日(木)に第1巻のリリースから20周年!これを記念し、 ファミリー劇場では7・8・9月の3ヶ月連続で「ほんとにあった!呪いのビデオ」の計57作の特集放送を実施。 9月にはファミリー劇場初登場作品「ほんとにあった!呪いのビデオ79」を放送する。 そこで今回の放送を記念して、 「ファミリー劇場presents 祝!ほん呪生誕20周年 オールナイト上映会」と題し、 ゲストに「ほん呪」好きを公言している小出祐介(Base Ball Bear)、 過去作の監督を務めた中村義洋監督(パート1~7/ナレーション)、 白石晃士監督(Ver. X: 3~4、 The MOVIE、 The MOVIE 2)、 福田陽平監督(パート16~21、 71~80)、 川居尚美監督(パート76~80)を招いてトークショーと新作を含めたオールナイト上映会を開催した。

即日完売となった本イベント、 会場となったテアトル新宿は「ほん呪」ファンで超満員の中、 大きな拍手でゲストの5人が迎えられ、 小出から「専門家の小出ですお願いします」と一言。 その後、 「ほんとにあった!呪いのビデオ」のお決まりのフレーズ「本作品はお祓いを済ませております」にちなみ、 稲荷鬼王神社の神主様から今回のイベントが無事行われるようにお祓いが行われた。 会場全体で2礼2拍手1礼を行い、 厳かな雰囲気が一気に整ったあとにトークが開始された。

8月22日(木)で生誕20周年を迎える「ほんとにあった!呪いのビデオ」シリーズ。 登壇した監督たちから「20年も続くと思っていなかったのでびっくりしています」(中村)「呪いのビデオは4本しかやっていなのでここにいていいのかな、 なんて思います」(白石)「自分の作品が新宿テアトルで流れるなんて光栄」(福田)「演出をする前は長く演出補をしていたのでこの並びにいていいのかな」(川居)とそれぞれシリーズへの思いが語られた。 今回のためにシリーズ約90作品全てを視直した“ほん呪”ファンの小出。 その中から今回の20本をセレクトしスクリーンで上映する今回の企画。 小出が司会を務める中、 撮影時の裏話についてトークは展開され、 中村がほん呪のフォーマットを作り、 その後の基礎になったという話に。 中村は「最初は探り探りでしたよ。 呪いのビデオってタイトルだけで勘違いしちゃって。 初めはリングの中に出てくるコラージュっぽい完全に作り込んだ気持ち悪い映像を60分作ったんですよ。 そうしたらそういうことじゃないって2時間ぐらい凄い怒られて」と当時の苦労を語り、 会場の笑いを誘った。 続いて他の監督の裏話が続く中、 演出補を務めた川居の話へ。 複数の監督を渡り歩いて演出補を務めたという、 紅一点の川居。 他のゲストから当たりの強い監督もいたよねと言われたことに対し、 「最初は右も左も分からなくて。 ご迷惑もたくさんかけていたので、 育てていただいたという感じ」と述べながらも、 取材中で動物の骨を触らなければならないこともあったなどのエピソードで会場を驚かせた。

シリーズを重ねるにつれ作品内で起こる事件の傾向が変わっていくことに話は及び、 小出が「近年は人間の複雑さが絡んできた映像演出がされていますけど」と問いかけると、 福田から「なぜほん呪で取材をするのかっていうところを話してきた。 ヒーローじゃないけど、 取材することで救われるものがあるならやらなきゃいけない。 幽霊っていうものを扱う上で、 ふざけてはいけないっていうのはある」と取材する上での心構えが語られた。 そのことに関して白石に話が振られると、 白石は「その点で言うと私は取材で踏み込んではいけないところに踏み込んでいっていた。 それでよかったのかどうかは分からない。 色々な作品で取材をしていく中でつながっていくものがあって、 人間だけではなく歴史と土地が絡んだ嫌な原因とか、 そことの霊的なものの関連を考えると怖いというより嫌で。 でも仕事になると突っ込んでいきたくなるので、 もうそれで嫌な思いするのはな、 と思って心霊ドキュメンタリーから離れるきっかけになった」と製作上の苦悩を語った。 またファン目線の小出から「なんで夜に廃墟の取材にいくんだろう?て思うんですよ。 朝イチにいけばいいのに」と率直な疑問が投げられ、 福田と川居から「投稿映像を同じ状況にしないといけないし、 朝取材に出て、 夜に着くことが多いんです」とコメントし会場が納得する場面も。

最後にシリーズのほぼナレーションを務める中村から「今84作目で、 100が見えたので今後も応援してもらえたらなと思います。 朝まで、 “それではご覧いただこう”」と生ナレーションが飛び出し、 イベントは大盛況のまま幕を閉じた。

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