求人3953人分 過去最多 来春卒業予定の長崎県内高校生

高校生の求人受理状況(6月末)

 長崎労働局は来春卒業予定の県内高校生を対象にした求人受理状況(6月末)をまとめた。県内ハローワークが受理したのは3953人分と、前年同期より227人分多かった。統計が残る2008年度以降、過去最多を更新した。
 人手不足感の高まりを背景に求人数は6年連続で増え続け、10年前と比べると約4.3倍になった。労働局は増加の要因について、定年退職者の補充などで企業の採用意欲が高まっていることに加え「即戦力となる中途者を採用できず、高卒者を一から育てる方針に切り替える企業もあるのでは」と分析。労働局と県が企業に早期の求人票提出を呼び掛けてきたことも奏功したとみている。
 今年の求人数を多い順に見ると、製造業は前年同期比137人増の1036人、建設業は85人増の691人、医療・福祉は56人増の685人と大きく伸びた。一方、生活関連サービス業・娯楽業や宿泊・飲食業は前年同期より減った。
 労働局がまとめた求職活動調査(5月15日時点)で、就職を希望する生徒の割合は前年同期比3.2%減の3105人。求人数は6.1%増えており、生徒優位の売り手市場の状況が続いている。
 高校生の就職活動は、7月1日から求人票を公開し、9月16日から企業での選考が始まる。

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