〔浅間山〕小規模な噴火発生 噴火警戒レベル3(入山規制)に引上げ(8/7)

7日22:08、群馬・長野県境の浅間山の山頂火口で小規模な噴火が発生し、約20分間継続しました。噴煙は火口縁上1800m以上に上昇し、その後北方向に流れました。また、大きな噴石は火口から200m程度に達した模様です。浅間山の噴火は、2015年6月19日以来、約4年2か月ぶりとなります。
気象庁は居住地域の近くまで影響を及ぼす噴火発生の可能性が予想されるとして、22:30、浅間山の噴火警戒レベルを1(活火山であることに留意)から3(入山規制)に引上げる噴火警報(火口周辺警報)を発表し、地元自治体等の指示に従い、危険な場所には立ち入らないよう呼びかけています。

■防災上の警戒・注意事項
【警戒】
・火口から概ね4kmの範囲:噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石、火砕流
【注意】
・空振(窓ガラス破損など)、降雨時の土石流
・風下側:火山灰、風の影響を受ける小さな噴石

■降灰が予想される地域(8日04:00まで)
【少量】
・群馬県 :中之条町、長野原町、嬬恋村、草津町、東吾妻町、みなかみ町
 新潟県 :湯沢町
・長野県 :軽井沢町、御代田町、栄村

※降灰予報:予想降灰量とその対応
・降灰量「多量」  :火山灰が巻き上げられ、視界不良となり、地面は完全に覆われる状態。この範囲内では不要な外出や車の運転は控えてください。 
・降灰量「やや多量」:火山灰が降っているのが明らかに分かり、路面表示が見えにくくなる状態。この範囲内では、傘やマスク等で防灰対策をして、車は徐行運転を心がけてください。
・降灰量「少量」  :火山灰が降っているのがようやく分かり、地面にうっすら積もる状態。

■浅間山 最近の火山活動の経過
<2015年>
・4月下旬頃から 山頂直下のごく浅いところを震源とする火山性地震が増加。
・6月上旬頃から 二酸化硫黄の放出が増加。1日あたりの放出量は8日は500トン、11日は1700トンに急増。
・06/11 15:30  【火口周辺警報発表】噴火警戒レベル2(火口周辺規制)に引上げ。
・06/16 08:50  ▲山頂(釜山火口)でごく小規模な噴火発生。浅間山の北から北東にかけて微量の降灰。
・06/19 17:00  ▲山頂(釜山火口)でごく小規模な噴火発生。山頂の西側にある黒斑山に設置されたカメラに火山灰付着も山麓での降灰は確認されず。

<2018年>
・年明け以降  膨張を示すと考えられる地殻変動が停滞する。
・5月頃から  山頂(釜山火口)からの噴煙量と二酸化炭素の放出量が減少。
・7月19日   この日以降、火映(火口上空の雲や噴煙が溶岩に映えて赤く見える現象)が観測されなくなる。
・8月上旬以降 振幅のやや大きな火山性地震がみられなくなる。
・08/30 11:00 【噴火予報発表】噴火警戒レベル1(活火山であることに留意)に引下げ。

<2019年>
・08/06 22:08 ▲山頂火口で小規模な噴火発生。噴火速報発表。
・08/06 22:30 【火口周辺警報発表】噴火警戒レベル3(入山規制)に引上げ。

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