黒部市尾山地区 子の成長願い七夕流し

姉様人形を引いて地区を練り歩く住民ら

 黒部市尾山地区に伝わる県無形民俗文化財「尾山の七夕流し」が7日、行われた。子どもたちや住民らが和紙で作った姉様人形を引いて練り歩き、木舟などと一緒に川に浮かべた。

 子どもの成長や無病息災を願う行事で、地元有志でつくる尾山七夕流し保存会(谷口孫一会長)が毎年8月7日に行っている。昨年3月には国の「記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財」に選択された。

 女子は日本髪の女性をかたどった姉様人形を作り、男子は木舟やあんどんを製作。午後6時すぎから、法被姿の子どもたちや保存会メンバーら約30人が、高さ1メートルほどの姉様人形を引いて地区内を歩いた。

 日が暮れると、七夕飾りで彩られた湧水川に入って姉様人形や木舟、あんどんを浮かべ、下流に向かって進んだ。

 同保存会は昨年、北日本新聞文化賞地域社会賞を受けた。

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