原水禁系 世界大会 長崎で開幕 参加者あすまで議論

開幕した原水禁系の世界大会長崎大会=長崎市茂里町、長崎ブリックホール

 原水爆禁止日本国民会議(原水禁)系の原水爆禁止世界大会長崎大会が7日始まり、長崎市内であった開会総会に約1300人(主催者発表)が参加した。9日まで核軍縮や脱原発などをテーマに議論を重ねる。
 原水禁の川野浩一議長は総会あいさつで、米国が戦闘中の限定的核兵器使用を想定していることや、米ロの中距離核戦力(INF)廃棄条約失効を挙げて「人類はかつてない危機的状況に置かれている」と危機感をあらわにした。
 安倍晋三首相が広島の平和記念式典後、核兵器禁止条約の署名・批准に否定的な考えを表明したことに触れ「被爆者の怒りと願いを真摯(しんし)に受け止め、米国の核の傘から脱却し核のない世界実現に向け努力すべきだ」と訴えた。
 海外参加者を代表し、ドイツ連邦議会議員のクラウス・ミンドラップ氏があいさつ。ドイツでは原発の段階的廃止が進んでいると説明し「再生可能エネルギーは安全であり、気候変動を止めるためにも必要だ」と述べた。

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