プロ野球・ルートインBCリーグの富山GRNサンダーバーズ（西地区4位）は13日、高岡市城光寺球場で石川ミリオンスターズ（同1位）に1―9で大敗した。後期通算4勝7敗で、順位は変わらない。
富山は1点を追う五回、林崎の左越え適時二塁打で同点に追いついた。だが、六回に投手陣が崩れ、8点の大量失点で突き放された。
先発の乾が5回1失点8奪三振の力投を見せるも、六回に救援したウーター、後藤、阿部の中継ぎ陣3人が相手打線につかまった。その後は、7～9回にそれぞれ継投したブラソバン、有馬、山本が無失点でしのいだが、打線は最後まで反撃の糸口をつかめないままだった。
次戦は14日午後1時から同球場でオセアン滋賀ユナイテッドBCと戦う。
石 川 100 008 000＝9 000 010 000＝1 富 山 （石）内田、野口、横山－喜多 （富）乾、ウーター、後藤、阿部、ブラソバン、有馬、山本－林崎 ［勝］内田14試合8勝4敗 ［敗］ウーター7試合1勝2敗 ▽三塁打 ロイ▽二塁打 神谷、林崎▽犠打 牧田▽盗塁 神谷▽失策 東▽暴投 乾、ブラソバン▽与死球 阿部（荒川） ▽試合時間 3時間24分 ▽観衆 362人
▽スターティングメンバー 【先攻:石川】 1 セカンド 神谷 2 レフト 川村 3 ライト 荒谷 4 ファースト 今村 5 サード 小林 6 キャッチャー 喜多 7 センター 中山 8 DH 岡本 9 ショート 入谷 ピッチャー 内田
【後攻:富山】 1 レフト 松村 2 ファースト 榎本 3 センター マクシー 4 ショート 河本 5 DH 金子 6 セカンド 東 7 ライト 牧田 8 サード つよし 9 キャッチャー 林崎 ピッチャー 乾
■乾がプレーと指導でけん引
後期2度目の先発出場を果たした富山の乾は、投手コーチも兼任し、プレーと指導の両面でチームを引っ張る存在だ。6日の滋賀戦では、自身の「生命線」という決め球スライダーの乱調から崩れた。スライダーの精度を意識しながら練習に励んで臨んだ13日の試合で5回1失点8奪三振の力投を見せ、「反省が生きた」と手応えを語った。
六回、1死満塁のピンチに救援した3番手の後藤は連続適時打などで4点を失った。ベンチでうなだれる後藤に乾は打たれた配球の意図を尋ね、投球を振り返るよう促した。後藤は乾から助言を受け、「半端な投球では駄目。見つかった課題を次に生かす」と力強く言い切った。
二岡智宏監督が「見本になる選手」と絶大な信頼を置くように、乾は巨人での経験を生かし、投球術やメンタル面の指導もしてきた。大量失点した投手陣を「誰も逃げていない。ピンチの場面で出るのはしんどい」とかばい、「細かく考える前に練習するしかない」と後輩たちの背中を押した。（社会部・松澤拓也）
