故藤山愛一郎氏の功績たたえ 没後30年、横浜でしのぶ会

 政財界に重きをなし、横浜を地盤に活躍した故藤山愛一郎元外相(1897〜1985年)をしのぶ会が25日、横浜市中区のホテルニューグランドで開かれた。没後30年を機に企画、約230人が出席し、その功績をたたえ、人柄をしのんだ。

 来賓あいさつで自民党の二階俊博総務会長は、藤山氏を支えた故遠藤三郎建設相の秘書だった当時のエピソードを交え、「藤山総理を誕生させるんだと、みんな気合が入っていた。結果は残念だったが、藤山外相の存在はアジアに大きな足跡を残した」と述懐。「気概を受け継ぎ、横浜から新時代を切り開いてほしい」と後進にエールを送った。

 藤山氏の秘書を務め、しのぶ会開催に尽力した斎藤文夫元参院議員は「空の上から国際港都に発展した横浜の姿を喜んでいると思う」と述べた。出席者は笑顔の藤山氏の遺影に献杯。横浜発展の礎を築いた功績に、感謝をささげた。

 藤山氏は日本商工会議所会頭など経済界の要職を歴任後、政界に転じ、1957年に岸信介首相に請われ民間から外相に就任。日米安保条約改定などに取り組んだ。中選挙区時代の神奈川1区で6期連続当選。日中関係改善のほか、横浜の主要道路整備や日銀横浜支店の誘致などにも尽力した。

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