圧倒的存在感!ハッブルが撮影した木星の最新画像と自転する動画を公開

詳しい解説は不要に思えるこちらの画像は、「ハッブル」宇宙望遠鏡に搭載されている「広視野カメラ3(WFC3)」を使って2019年6月27日に撮影された木星の姿です。地球サイズの特徴的な大赤班をはじめ、白やオレンジから濃淡さまざまな茶色まで、色とりどりの雲に覆われた太陽系最大の惑星がくっきりと捉えられています。

この画像は、2014年に始まった「OPAL(Outer Planet Atmospheres Legacy)」プログラムによって撮影されました。同プログラムでは今年2月にもポップキャンディーのような天王星の姿が公開されて話題を集めています。

今回は木星の静止画に加えて、自転する様子を短時間にまとめた動画も同時に公開されています。木星の自転速度はおよそ9.8時間と短く、遠心力によってやや扁平な姿をしていることもわかります。

また、球体である木星の表面を平面に展開した画像も公開されています(南北ともに緯度80度までの範囲)。こちらの画像では、緯度ごとに異なる雲の帯や、大赤斑よりも小さな白い渦の分布する様子などが見て取れます。

木星の画像というと、最近では木星探査機「ジュノー」が撮影したクローズアップ画像がよく話題に上ります。極域でうずまく濃紺色の雲や、深淵をのぞき込む穴のような渦も興味深いのですが、地球の周回軌道から望遠で撮影した木星の全体像は、他の全惑星を合計した質量よりも重い木星の強い存在感を放っているようかのようです。

Image Credit: NASA, ESA, A. Simon (Goddard Space Flight Center), and M.H. Wong (University of California, Berkeley)
https://www.spacetelescope.org/news/heic1914/
文/松村武宏

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