【毒クラゲ】アンドンクラゲって知ってる?仕掛けに絡んでしまった時の対処法! 海水温が上昇し始める頃に増え出すクラゲ。行灯(あんどん)のような見た目のアンドンクラゲをご存知でしょうか?一見害はなさそうですが、実は毒を持っているんです。アンドンクラゲ対策やグッズ、刺されてしまった時の対処法をご紹介します。

アンドンクラゲとは?

アンドンクラゲとは、傘の大きさが直径3センチほどで、触手の長さが15センチ程度の大きさの毒クラゲです。行灯(あんどん)に似た姿が特徴で、傘は無色透明、触手は乳白色をしています。

アンドンクラゲは「電気クラゲ」と呼ばれることもあり、触手には強烈な刺胞毒があります。

こんな時に要注意

釣りをしていて、仕掛けにゼリー状のものや、透明または白色のひも状のものが絡んで戻ってきたことはありませんか? じつはそれがクラゲの体の一部かもしれません。

仕掛けに絡んでいるものが無毒なクラゲなら良いのですが、アンドンクラゲなどの有毒なクラゲの可能性もあります。決して素手で触らないようにしましょう!

気を付けたいシーズンは?

日本近海でアンドンクラゲがよく見られるのは6~8月。とりわけ、お盆を過ぎた頃に話題になることが多くなります。

群れで生活していることがおおく、1匹見つかればその仲間も近くにいると考えられます。

アンドンクラゲに刺されたらどうなる?

アンドンクラゲに刺されても、命に関わるような重篤な症状に陥るケースは殆どありません。具体的にどのような症状が出るのか見ていきましょう。

痺れるような強い痛み

アンドンクラゲの触手に触れると、ビリビリといった強い痛みを感じます。

アンドンクラゲやカツオノエボシは電気クラゲとも呼ばれますが、刺された時に電気が走るような強い痛みを感じることが由来です。

ミミズ腫れ・水ぶくれ

刺された患部は赤くなり、みみず腫れや水ぶくれになります。

毒の作用で皮膚の組織が大きなダメージを受けると、傷跡が残ってしまう場合もあるようです。

アナフィラキシーショック

アンドンクラゲに複数回刺されると、アレルギー症状を起こしてしまう可能性があります。

刺された患部以外の皮膚の痒み、腹痛や嘔吐、呼吸困難などのアナフィラキシー症状が認められたらすぐに病院を受診しましょう。

アアンドンクラゲに刺された時の処置方法

アンドンクラゲに刺されてしまったらどうすればよいのでしょうか? ここで、処置方法をご紹介します。

患部を海水で洗う

刺された患部は、海水でよく洗い流しましょう。患部には刺胞が残っている可能性があるので、こすらないように注意してください。

触手が肌に残っていたら、タオルやピンセットなどを使って取り除きましょう。

お酢が効果的

カツオノエボシやアカクラゲなど、お酢を使っても効果が期待できないものもいますが、アンドンクラゲの毒にはお酢が効果的です。刺胞が発射されるのを抑える効果があります。

しかし、仕掛けに触手だけが絡んできた場合は、その触手がアンドンクラゲであるとも限らないので、むやみにお酢を使うのは控えましょう。

薬を塗ろう

痛みや痒みが酷く、我慢が出来ないような場合は、市販の抗ヒスタミン・ステロイド系の軟膏を使ってみましょう。症状を和らげることができるかもしれません。

痒みに抗ヒスタミン系、炎症にはステロイド系が効きます。薬剤師さんにクラゲに刺されたことを伝え、どの軟膏が効くのか相談すると良いでしょう。

アレルギー反応が出たら、すぐに病院へ!

過去にもアンドンクラゲに刺された経験がある場合、アレルギー症状であるアナフィラキシーショックを起こすケースもあります。

全身に発疹や痒み、まぶたの腫れ、咳や喘息、呼吸困難などの症状が見られたらすぐに病院を受診して下さい。

アンドンクラゲ対策・処理方法

アンドンクラゲを見つけたり、仕掛けに触手が絡んでしまった時はどうすればよいのでしょうか?

また、事前に対策をすることはできないのでしょうか。

仕掛けに触手が絡むのを防ぐことはできる?

残念ながら、クラゲの触手が仕掛けに絡んでしまうのを防ぐ方法はありません。

クラゲの少ないレンジを狙えれば……と思う人もいるかもしれませんが、アンドンクラゲのみならず、クラゲは深いところから浅いところまで様々なレンジに点在していると考えられます。

絡んだ触手は歯ブラシで!

クラゲの触手が仕掛けに絡んでしまうと、魚がバイトして来なくなってしまいます。クラゲの触手を取り除く際は、歯ブラシを使って取り除くのがオススメです。

仕掛けに絡んだ触手が、アンドンクラゲなどの毒クラゲのものである可能性もあります。素手で触るのは危険ですので避けましょう。

歯ブラシ他にも、ウェットティッシュやスポンジ、セームタオルや濡れタオルで取る方法もあります。

海水で流そう

仕掛けから取り除いたクラゲの触手は、堤防や船上などに放置せず海へ戻しましょう。乾燥して刺胞が風に舞い、周囲の釣り人の肌や目などを襲ったり、他の人が触れたりする可能性があります。

作業をした手も、海水でよく洗い流しておきましょう。

アンドンクラゲ対策グッズ

ここで、アンドンクラゲの対策・対処グッズをご紹介します!

仕掛けに絡んでしまったら

▼ アングラーズリパブリック パームス ソルトゲームグローブ

夏に最適な通気・速乾性に優れたメッシュ素材のフィッシンググローブです。

クラゲの触手を除去する時だけでなく、魚のヒレや歯など鋭い部分から肌を守ることもでき、日焼け対策としても有効です。

▼ S4R(エスフォーアール) セームタオル

吸水性に優れたタオルです。直接触れることができない、仕掛けについたクラゲの触手をとる時に役立ちます。また、濡れた手を拭くときにも役立つので、タックルボックスの中に一枚忍ばせておきましょう。

刺されてしまったら

▼ ミツカン 穀物酢 500ml

刺された毒クラゲの正体がアンドンクラゲと分かっている場合は、お酢を患部にかけて刺胞が発射されるのを抑制させることができます。

触手だけしか確認できなかった場合はお酢を使うのは避けたほうが無難です。

▼ ムヒアルファEX 15g

虫刺されと言えばムヒ。ムヒアルファEXは、蚊に刺されにはもちろんのこと、ムカデや毛虫などの毒を持った虫や、クラゲなどに刺された時の激しい炎症を緩和してくれます。

ただのクラゲと油断すると……

仕掛けに絡んでくるクラゲの一部。たかがクラゲと油断をして素手で対処すると、「ビリビリッ」とした刺激や痛み、痒みに襲われてしまうかもしれません。

アレルギー症状などが発生してしまうなど、万が一のことも考えられますので、素手で触れないように注意しましょう。

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