爆心地まで125キロ走破 励まし合って難所を攻略 グリーンコープ平和自転車隊

難所である日見峠を越え、爆心地のある松山町を目指す子どもたち=長崎市宿町

 長崎県など15府県で生協を運営するグリーンコープは8、9の両日、福岡県柳川市から爆心地近くの長崎県長崎市松山町の市営陸上競技場まで走る「共生・平和長崎自転車隊」に取り組んだ。子どもら142人が参加。「不戦」「平和」を願いながら、約125キロを走り抜いた。
 心と体で平和について考えてもらおうと、今年で27回目。九州一円などに住む6歳から76歳までの子どもや組合員が集まった。8日は、柳川市から諫早市までのルート。9日は諫早を午前6時半に出発し、一路松山町を目指した。
 この日最大の難所は、きつい上り坂が続く長崎市宿町の日見峠。「不戦」のゼッケンをつけた子どもたちは、先導の笛のリズムに合わせ、必死にペダルをこいで山越えした。ゴール後は、爆心地公園で応援部隊と合流。約400人が参加し、「平和のつどい」で黙とうなどささげた。
 山口県から初参加し、完走した岩国市立通津中2年の河田一花さん(14)は「仲間と励まし合ったり、応援に支えられたりして頑張れた。声をかけ合えば争いは減る。普段の生活から実践したい」と、新たな決意を口にした。

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