【MLBドリームカップ】岡島秀樹氏が“代打オレ”で初戦突破に貢献「予定通り」「野球の楽しさを」

MLBドリームカップで打席に立った岡島秀樹氏【写真:河野正】

巨人、レッドソックスで活躍した岡島氏は追加点の口火を切る代打安打「頼む、落ちてくれって感じでした」

 軟式野球の第5回MLBドリームカップ全国決勝トーナメントの出場権を懸けた関東地区・東京Bブロック予選は12日、天王洲公園野球場で1回戦の残り1試合と2回戦3試合が行われ、巨人、レッドソックスなど日米21年間活躍した岡島秀樹氏の率いる「岡島ベースボールクラブ」が初戦の2回戦に登場した。岡島氏が監督兼選手を務める創設10年目を迎えた初出場チームは「Tokyo Fight Money」を8-2で下し、快勝で初陣を飾った。

 岡島ベースボールは2回2死一、二塁から窪寺健太が右中間へランニング本塁打を放って3点を先取。5回に2点を加えると、6回には2死一、三塁から池中健一郎の右越え3点ランニング本塁打でダメを押した。先発した右腕・林憲は、キレのある速球を武器に2失点で完投した。岡島氏は登板しなかったが、6回に代打で登場すると、左前にテキサス安打を放って追加点の口火を切った。

 チームは岡島氏のファンが10年前に結成し、レッドソックス時代に同氏がチーム名を公認。今年は節目の年に当たることで大会への出場を決めたそうだ。「今日は打つだけで投げる予定はありませんでした。硬球と軟球では投げ方が違うので、これから投げ方をマスターしていきたい」と抱負を述べると、「代打は予定通り。(左翼へのテキサス性の当たりに)頼む、落ちてくれって感じでした。ラッキー」と満面の笑みを浮かべた。

 プロで活躍した選手が軟式の市民野球に取り組むことになったが、今の野球界が抱える問題についてとても大切な提言をした。岡島氏は「子どもの野球離れが進んでいる今だからこそ、野球の楽しさを分かってもらうために参加させていただいています。それが一番。野球とスポーツの楽しさを感じてもらういい機会」と語った。

 岡島氏は94年、京都・東山高校からドラフト3位で巨人入り。抑えとして2度の日本一に貢献し、25セーブを挙げた01年にはオールスター戦のクローザー部門で選出された。巨人で12年プレーした後、米大リーグのレッドソックスなどにも在籍し、16年に引退した。

 大会はまず都道府県別にブロック予選を行った後、全国8地区での代表決定トーナメントを実施。さらに東日本(北海道-東北、北信越-関東)と西日本(東海-関西、中国・四国-九州・沖縄)で代表各2チームを決定し、4チームが全国決勝トーナメントに進出する。昨年は北海道地区代表の神出設計ecoaハウスが初優勝した。(河野正 / Tadashi Kawano)

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