【あなたは何しに?】ヨーロッパに足を運んだモントーヤ。犬猿の仲から一転、あのドライバーと談笑

 夏休み前のドイツGPとハンガリーGPの2連戦に、ファン・パブロ・モントーヤが訪れていた。モントーヤがF1のパドックを訪れるのは、今回が初めてではない。だが、そのほとんどはアメリカ大陸で開催されるグランプリ。アメリカ・マイアミ在住のモントーヤが、今回のようにヨーロッパラウンドに姿を見せるのは、珍しい。

 そこでモントーヤにその理由を尋ねると、モントーヤは笑ってこう答えた。

「息子のセバスチャンがいま、ヨーロッパでカートのレースを戦っているから、そのサポートに来ているんだ」

 と言うと、モントーヤは隣に立っていたセバスチャンを紹介してくれた。アメリカ在住ということで、英語はペラペラ。

 モントーヤとビルヌーブの仲は2001年のカナダGPを境に冷え切ってしまった。2001年のカナダGPのフリー走行中にブレーキテストされたビルヌーブがモントーヤを批判した際、それにカッとなったモントーヤが「おまえだって、今シーズンすでにひとり殺しているだろ」(開幕戦オーストラリアGPのレース中にラルフ・シューマッハに追突し、宙を舞ったビルヌーブのマシンがフェンスを直撃。フェンス付近に立っていたマーシャルが死亡した)と発言し、あわや殴り合いになるほどのケンカをし、それ以来、犬猿の仲となっていた。

 そんな2人が、パドックで談笑しているではないか。いったい、いつから2人の関係は良好になったのだろうか。

「まあ、あれはちょっとした若気の至りでね。あれから何年も時間が経っているから、お互いもう気にしていなかったけど、なかなか話す機会がなかっただけ。そうしたら、2007年のNASCARで久しぶりに会って話す機会があって、それからはよく話をしているよ」

 性格も体型もすっかり丸くなった43歳のモントーヤだった。

談笑するモントーヤとビルヌーブ
ファン・パブロ・モントーヤと、息子のセバスチャン

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