北方四島交流訪問団が国後島着 16日視察

専用船「えとぴりか」に乗り込む団員 =根室市の根室港

 県民20人が参加する北方四島交流訪問団は15日、北海道根室市の根室港を船で発ち、北方領土の国後島に到着した。旅券(パスポート)を持たないビザなし交流で、16日はスポーツ施設や日本人墓地を訪れる。

 午前9時に根室港で、団長の大野久芳黒部市長が「無事に目的を達成し、帰ったら全国で報告したい」とあいさつ。団員64人は専門船「えとぴりか」(1124トン)に乗り込んだ。

 元島民2世である黒部市立野の建築士、小倉修さん(62)は「島に住んでいた母親から自然が豊かだと聞いており、ぜひこの目で見てみたい」と話した。

 訪問団には、県内から元島民2世や返還運動関係者らが参加。19日まで国後島と色丹島を巡る。訪問は北方領土問題対策協会が主催、北方領土返還要求運動富山県民会議が主管する。

 (政治部・吉崎美喜)

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