「家事なんて適当でいい!」 ボンベイさん(富山)初の著書話題 

「一人の母親として経験談を書いた。読んだ人が、自分が楽しく育児できる方法を見つけてほしい」と話すボンベイさん=北日本新聞社

■子育てママ共感

 富山市の会社員、ボンベイさん(31)=本名・本田美希=の初の著書「家事なんて適当でいい!」(KADOKAWA)が6月の刊行以来、SNS(会員制交流サイト)などで話題を集めている。独自の家事・育児法を紹介したもので、ボンベイさんは「本を読んでくれた人が、肩の力を抜いて楽しく子育てができるようになってもらえるといい」と話している。

 ボンベイさんは沖縄出身。東京で働いていたが、富山市内で焼き肉店を経営する夫との結婚を機に移り住んだ。店のホームページ制作や事務の仕事をしながら、5歳女児と2歳の双子女児の3人の子どもを育てている。

 長女を出産後、夜泣きや夜中の授乳で睡眠不足となり、心身共に疲れ果ててしまったことがあった。「理想的な育児をしようとして追い詰められた」と振り返る。双子の妊娠が分かった時、完璧を追い求めるのをやめた。自分なりの子育ての毎日をインスタグラムやツイッターに書き始めたところ、編集者の目に留まり、書籍化が決まった。

 本では、SNSに書き込んだ内容を「家事」「育児」「行動」「考え方」の4章に再構成。「家事できなくても死なない」「泣き声にはイヤホンを」「パジャマで寝なくてもいい」など、家事や育児が“楽になる”さまざまな実践法を紹介している。

 子育て世代の反響は大きく、SNSには「自分のことを大切にしながら(中略)子育ての大変さも楽しんでいきたいです」など共感の声が寄せられている。

 ボンベイさんは「できないことにとらわれるのではなく、どうしたら楽になるのか考えてほしい。この本がお母さんたちがもっと自由に生き、暮らしやすい社会につながるとうれしい」と期待する。

 「家事なんて-」は四六判192ページ。1404円。(文化部・橋本真弓)

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