不登校からの社会的自立を考える座談会「#不登校は不幸じゃない」が18日、長崎市内であった。中学時代に不登校を経験した諫早市の牟田万希子さん(18)は「学校に行かないことが終わりではない。母が『家に居ていいんだよ』と言ってくれて救われた」と話した。
子どもの自殺率が高まる夏休み明けを前に、全国各地で一斉展開されるキャンペーンの一環。県内ではNPO法人フリースクールクレイン・ハーバーが開き、不登校経験者やその保護者ら計11人が参加した。
牟田さんは中学1年の時に不登校になった。当時は「どうして学校に行けないのか原因も分からず、友達や近所の人にどう思われているか不安だった。自殺も考えた」という。だが母親の支えやフリースクールで周囲とつながり、「誰かに感謝されることで生きる意味を感じた。存在を認められたのがうれしかった」と振り返った。牟田さんは昨年12月にニュージーランドの高校を卒業し、現在は大学進学に向けて勉強している。
参加者たちのフリートークでは「親が自分の意見を押しつけても親子関係は悪化するだけ」「たとえゲームでも何か楽しみがあることが、子どもの命をつなぐことになる」などの意見が出ていた。