【サンデー美術館】 No.256「ヨーロッパ絵画 美の400年 珠玉の東京富士美術館コレクション」

 9月から始まる展覧会のチラシはA3サイズの二つ折り。広げて表と裏を見ると、写真のようなデザインになっている。右の絵はモネの睡蓮。サインが左下に入っている。左の絵は、ヴァン・ダイクの描いた肖像画である。

 モネについては多くを語る必要はないだろう。2001年の「山口きらら博」にあわせて開催した大規模な個展を覚えていらっしゃる方も多いと思う。

 ヴァン・ダイクは17世紀のフランドル地方(オランダ南部とベルギー西部にまたがる地方)を代表する画家。イギリスで活躍し、肖像画の名手としてとくに評判が高かった。

 今回の展覧会は、よく知られているモネ、ルノワール、ゴッホ、セザンヌの作品とともに、それに先立つ16世紀から18世紀の優れた作品もあわせて展示するもの。西洋絵画400年の流れを一挙に紹介するという意図が、このようなデザインとなった。見応え十分の展覧会である。ご期待ください。

山口県立美術館学芸参与 斎藤 郁夫

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