富山銀行と福邦銀行（福井市）、金沢信用金庫は経営コンサルティングのインクグロウ（東京）と連携し、北陸3県の中小企業の事業承継を仲介するサービスを始める。事業の譲渡や買収を希望する取引先の情報を共有し、各金融機関が窓口となってマッチングを図る。後継者難による廃業を防ぎ、地域経済の活性化につなげる。
インクグロウは全国の金融機関と提携して中小企業の経営を支援している。今回、事業承継の仲介サイト「事業引継ぎ・net」を開設。北陸を基盤とし、営業エリアの重複が少ない三つの金融機関が、サイトを使って連携して事業承継を促すことになった。
インクグロウによると、高齢の中小企業経営者はインターネットによる情報収集や顔の見えない相手との交渉に消極的で、事業承継が進まない要因になっている。金融機関の担当者が交渉を代行することで、スムーズな引き継ぎをサポートする。
マイナス金利政策で厳しい経営環境が続く中、各金融機関には仲介による手数料で収益力を高める狙いもある。
